提案書作成代行サービスとは?料金・流れ・選び方を徹底解説

提案書作成代行サービスとは?料金・流れ・選び方を徹底解説


ビジネスにおいて、提案書は単なる説明資料ではなく「相手を動かすためのツール」です。どれほど優れたアイデアやサービスを持っていても、それを適切に表現できなければ、相手の理解も共感も得られません。実際、多くの企業が営業やコンペ、助成金申請などの場面で提案書の質によって成果が大きく左右されることを実感しています。

しかし、限られた時間の中で提案内容を整理し、見やすい構成とデザインに落とし込むことは簡単ではありません。特に中小企業やスタートアップでは、資料作成を担当する人材が不足していたり、他の業務と兼務していたりすることも多いのが現実です。そこで注目されているのが、専門業者による「提案書作成代行サービス」です。

提案書作成代行サービスとは、依頼主の目的や内容をヒアリングし、構成・文章・デザインまでを専門家が代行して制作するサービスです。営業資料、プレゼン資料、官公庁や大企業への入札提案、補助金申請書など、さまざまな用途に対応しています。単にPowerPointを整えるだけでなく、相手に伝わるストーリー設計や、ビジュアル面の最適化までを行うのが特徴です。

こうしたサービスを活用することで、提案書作成にかかる時間を削減しつつ、専門家の知見を活かしてクオリティを高めることができます。これから紹介するコラムでは、自社で作る場合との違いや、費用相場、依頼の流れ、業者選びのコツなどを具体的に解説していきます。

それでは見ていきましょう!

本記事の監修 松浦英宗(まつうらえいしゅう)
創業・事業成長に必要なサービスをオールインワンで提供するBusiness Jungleの代表。
外資系戦略コンサルティング会社(アーサー・ディ・リトル・ジャパン)などにおいて、事業戦略立案や資料作成に関する豊富な経験を有する。

自社で作る提案書とプロ代行の違い

提案書を自社で作る場合と、外部のプロに依頼する場合とでは、出来上がる内容やスピード、そして「伝わり方」に大きな違いがあります。

まず、自社作成の提案書は、内部の人間が事業内容を深く理解しているため、細かい専門性や実情を反映しやすいという利点があります。しかし同時に、客観的な視点を欠きやすく、説明が冗長になったり、読み手が理解しづらい構成になったりすることも少なくありません。

一方、提案書作成代行では、第三者の立場から「相手にどう伝わるか」という観点で全体を設計します。文章やデザインのプロが関わることで、客観性と説得力を両立した構成になります。また、企業担当者が説明したいことよりも「相手が知りたいこと」を優先して整理してくれるため、プレゼン時の印象や理解度が格段に高まります。

デザイン面でも違いは明確です。自社で作る場合、テンプレートや既存資料の流用に頼るケースが多く、統一感に欠けたり、見た目が古く見えたりすることがあります。プロのデザイナーが関わると、企業ロゴやブランドカラーを基調にした統一感のあるスライドに仕上がり、見るだけで信頼感を与えます。

また、時間効率の面でも代行の強みは大きいです。営業担当や経営層が資料作りに多くの時間を割くよりも、専門家に任せた方が短期間で完成度の高い成果物を得られます。特にコンペや入札のように短納期が求められる場面では、スピードと品質を両立できる外部支援が強い武器になります。

提案書作成代行を依頼するメリット・デメリット

まず、提案書作成代行サービスのメリットからご紹介します。

やはり最大のメリットは、専門的なノウハウを短時間で取り入れられる点にあります。文章構成、ビジュアル設計、ストーリー設計などをトータルで支援してもらえるため、営業資料やプレゼン資料の品質を短期間で大幅に改善できます。自社では気づかなかった表現の改善や、客観的な伝え方の工夫が加わることで、受け手の印象を最適化できます。

また、担当者の負担軽減も大きな利点です。社内で資料を作る場合、デザイン調整や文面整理に膨大な時間を要します。代行を活用することで、本来注力すべき営業活動や顧客対応に時間を使えるようになります。特に少人数のスタートアップやベンチャー企業では、限られたリソースを有効活用する手段として非常に有効です。

一方で、デメリットもあります。

まず、依頼する際にある程度の情報共有や目的整理が必要なため、初回ヒアリングに時間を要する場合があります。また、依頼内容が曖昧だと、完成物が期待とずれてしまうリスクもあります。そのため、発注側も「何を伝えたいのか」「どんな相手に見せるのか」を明確にしておくことが重要です。

もう一つの懸念はコストです。自作なら無料で済みますが、代行の場合は数万円〜数十万円の費用がかかります。しかし、営業成約率の向上や時間削減といった効果を考えれば、費用対効果は非常に高いケースが多いです。代行を単なる外注ではなく、ビジネス戦略の一部として活用する姿勢が求められます。

提案書代行の料金相場と費用内訳

提案書作成代行の料金は、目的や資料のボリューム、デザインレベルによって大きく異なります。一般的には、10枚前後のPowerPoint資料で5万円から15万円程度が相場です。営業提案や補助金申請のように構成設計やライティングの要素が強い場合は、20万円前後になることもあります。

費用の内訳は、主に3つの要素で構成されます。1つ目は「ヒアリング・構成設計費」。提案内容を整理し、論理的な流れを作るための設計段階にかかる費用です。2つ目は「ライティング・編集費」。実際に文章化し、相手に伝わる表現へと仕上げる作業です。3つ目は「デザイン費」。視覚的にわかりやすく、美しく仕上げるためのレイアウトや装飾、グラフ作成にかかる費用です。

最近では、テンプレートをベースに安価で仕上げる簡易プランから、戦略的な提案設計を含むプレミアムプランまで、幅広いプランが用意されています。納期も3日以内の特急対応や、修正無制限プランなど、ニーズに合わせた柔軟な対応が増えています。

重要なのは「費用の安さ」ではなく「成果につながる内容かどうか」です。単に見た目が整っただけの提案書では、商談の成功には結びつきません。提案書代行を選ぶ際は、料金と同時に構成力やストーリー設計力に注目しましょう。

提案書作成代行の一般的な流れ(依頼から納品まで)

提案書作成代行の流れは、一般的に次のようなステップで進みます。

最初に行われるのが、ヒアリングです。依頼主のビジネス内容、提案の目的、ターゲット、競合状況などを丁寧に確認します。この段階で方向性がしっかり共有できるかどうかが、成果物の品質を左右します。

次に、構成設計・台割りの作成に進みます。ここでは、提案書全体のストーリーラインを整理し、どのページで何を伝えるかを決定します。顧客の課題を提示し、自社の解決策を自然な流れで示す構成を作ることが重要です。

その後、文章ライティングとデザイン制作に入ります。プロのライターが読みやすく説得力のある文章を作成し、デザイナーがグラフやアイコンを活用して視覚的にわかりやすい資料に仕上げます。

初稿が完成したら、依頼主が内容を確認し、必要に応じて修正や追加を依頼します。修正回数はサービスによって異なりますが、2〜3回までは無料対応が一般的です。最終確認が完了したら、PowerPointやPDF形式で納品されます。

納品後のサポートを提供している業者もあり、プレゼン用にアニメーションを追加したり、次回以降の提案に使えるテンプレートを納品したりするケースもあります。

サービス選びで失敗しないためのチェックポイント

提案書代行サービスを選ぶ際に最も重要なのは、「どのような提案書を作りたいのか」を明確にすることです。営業提案、補助金申請、投資家向けピッチなど、目的によって必要な構成やトーンがまったく異なります。その上で、得意分野を持つ業者を選ぶと、完成度が格段に高まります。

また、制作実績の公開有無も大きな判断基準です。過去の提案書やデザインサンプルを確認できる業者であれば、自社との相性を事前に把握できます。ヒアリング時の対応も重要で、こちらの目的を理解せずにテンプレート的な提案しかしない業者は避けた方がよいでしょう。

料金面では、極端に安価なサービスに注意が必要です。低価格をうたう業者の中には、テンプレートの流用や自動翻案を行うだけのケースもあります。見た目は整っていても、内容の説得力や構成力が伴わないことが多く、結果的に成果につながらないこともあります。

信頼できる業者は、提案書の構成案を段階的に共有し、納品までのスケジュールを明確に示してくれます。やり取りがスムーズで、修正対応が丁寧かどうかも確認しておきましょう。提案書は「見せる資料」ではなく「勝ち取る資料」です。その目的を理解してくれるパートナーを選ぶことが、成功への近道です。

実際に多い依頼内容と対応範囲の違い

提案書作成代行への依頼は多岐にわたります。

最も多いのは営業資料のブラッシュアップで、既存の提案書をより分かりやすく、説得力のある形にリメイクしてほしいという依頼です。また、官公庁や自治体への入札提案、補助金・助成金申請書の作成代行も増えています。これらは形式的な要件が多く、書き方や構成を熟知している専門家に依頼することで合格率を高められます。

さらに近年は、スタートアップの資金調達向けピッチ資料、IT企業のシステム提案書、建設業や製造業の見積り提案書など、業種特化型の依頼も増えています。企業ごとの専門知識を要するため、業界に強い代行会社を選ぶことが重要です。

対応範囲も業者によって異なります。文章構成とデザインの両方を一貫して行うフルサポート型もあれば、文章のみ・デザインのみといった分業型のサービスもあります。自社がどの部分を強化したいかによって、依頼範囲を明確に決めておくと良いでしょう。

提案書作成代行を活用すべき企業・業種の特徴

提案書作成代行は、特定の業種だけでなく、あらゆる分野の企業にとって有効です。特に活用すべきなのは、営業提案や入札などで「限られた機会に成果を出したい企業」です。BtoB取引が中心の企業や、製品・サービスの説明が複雑な業種は、専門家の視点を取り入れることで格段に伝わりやすくなります。

また、スタートアップやベンチャー企業のように、リソースが限られている組織にも適しています。経営者自身が営業を行う場合、提案書を自分で作るのは非効率です。代行を活用することで、営業活動や戦略立案に時間を集中できます。

さらに、デザイン性やブランド訴求が重要な企業にも効果的です。採用資料、IR資料、アライアンス提案など、印象が成果を左右する場面では、プロのデザイン力が説得力を補強します。

まとめ|提案書代行を上手に活用して成果につなげよう

提案書作成代行は、単なる外注サービスではありません。ビジネスの本質である「相手に価値を伝える力」を高めるサポートです。自社の強みを正しく整理し、相手が理解しやすい形に翻訳することで、提案の質が劇的に向上します。

重要なのは、業者に丸投げするのではなく、目的や方向性を共有しながら共同で作り上げること。提案書の完成度は、発注側の情報提供と代行側の構成力の掛け算で決まります。 料金や納期だけで判断せず、経験・実績・対応力のバランスを見極めましょう。うまく活用すれば、提案書代行は時間の節約だけでなく、受注率の向上という形で確実に成果に結びつきます。ビジネスの現場で競争力を高めるために、プロの力を味方につける時代が来ています。

ちなみに、「自分で資料を作るのは大変・・・」「プロの力を借りたい!」という方は、「Business Jungle資料作成」をご利用ください!1枚3,000円から、あっと驚く資料作成のお手伝いをさせていただきます。まずはお気軽にご相談くださいませ。

関連記事