ビジネスの現場では、提案資料、企画書、営業資料、社内説明資料など、さまざまな資料を日々作成する必要があります。しかし、資料作成には多くの時間がかかり、構成を考え、文章を整え、デザインを調整する作業は大きな負担となります。そのような課題を抱えるビジネスパーソンにとって、AIを使った資料作成は大きな助けとなります。
AIを活用すれば、構成案の作成から文章生成、デザインアイデアの提案まで、一連の作業を短時間で進めることができます。今では、初心者でもプロ品質のスライドを効率よく作れる環境が整いつつあり、資料作成の在り方そのものが大きく変わり始めています。
本コラムでは、AIを活用した資料作成の方法をステップごとに丁寧に解説し、誰でも再現できる実践的なノウハウをまとめました。資料作成を効率化したい方、業務時間を削減したい方、クオリティを高めたい方に役立つ内容です。
なお、資料作成にお困りの方は、「Business Jungle資料作成」をご利用ください。1枚3,000円から、あっと驚く資料作成のお手伝いをさせていただきます!

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本記事の監修 松浦英宗(まつうらえいしゅう)
創業・事業成長に必要なサービスをオールインワンで提供するBusiness Jungleの代表。
外資系戦略コンサルティング会社(アーサー・ディ・リトル・ジャパン)などにおいて、事業戦略立案や資料作成に関する豊富な経験を有する。
AIでの資料作成が注目される理由
AIが資料作成において注目される理由は、作業時間の大幅な削減と品質の安定化にあります。資料作成の中でも特に時間がかかるのは、構成を考える工程と文章作成の工程ですが、AIはこれらを短時間で実行できます。複数案を提出できる点もAIならではの魅力であり、比較検討しながら最適な構成を選ぶことが可能になります。
また、AIは思考の補助としても強力です。アイデアが思い浮かばないときでも、AIに相談することで新たな視点や構成を得ることができ、資料作成がスムーズに進みます。さらに、AIは人間のように疲れないため、どれだけ大量の文章を生成しても品質が安定しています。
資料作成は誰にとっても得意な業務ではありませんが、AIによってその壁が低くなり、誰でもプロ品質の資料を作れるようになったことが注目の背景にあります。

AIの種類(ChatGPTやGoogle Geminiなど)
AIといっても、資料作成に使われるAIには複数の種類があり、それぞれ得意分野が異なります。どのAIがどの工程に向いているかを理解しておくことで、資料作成をより効率的に進めることができます。
まず、文章生成を得意とする言語モデルがあります。代表的なものとして、ChatGPT、Claude、Google Gemini、Microsoft Copilot などが挙げられます。これらは構成案の作成、文章生成、要点整理、リライトなど、資料作成の基盤となる工程を強力に支援します。文章のトーン調整や専門性の翻訳も得意で、資料作成における最も中心的なAIと言えます。
次に、画像生成を得意とするAIモデルがあります。Midjourney、DALL·E、Stable Diffusion などが代表的で、資料に使うイラストや図解イメージ、背景画像などを作成できます。スライドの世界観を統一したいときや、オリジナル性の高いビジュアルが必要な場合に非常に有効です。
さらに、ビジネス向けの分析支援AIも存在します。Copilot for Excel や Tableau AI などは、データ集計、グラフ作成、分析レポートの下書きなどを支援し、資料の裏付けとなる数字部分を効率化します。
このように、文章、画像、データ分析という分野ごとに得意なAIが存在しており、資料作成の各工程に合わせて使い分けることで、作業全体を大幅に効率化することができます。

AIでできること・できないこと
AIが資料作成でできることは多岐にわたります。構成案の作成、文章生成、要点整理、図解アイデアの提案、資料全体のリライトなど、資料作成に必要な多くの工程を支援できます。このため、資料作成のスピードが飛躍的に向上し、作業時間を大幅に削減することができます。
一方で、AIにもできないことがあります。企業固有の専門知識、最新の業界データ、独自の判断基準などはAIが完全に把握することはできず、最終的な判断や精度の確認は人が行う必要があります。また、AIは前提条件が曖昧なまま指示を与えると、意図しない方向性の文章や構成を生成してしまうこともあります。
AIを資料作成に使う際は、できることとできないことを理解し、補完し合う形で活用することが成功のポイントです。
それでは、具体的にどのようにAIを活用すればいいのでしょうか。次章からは、具体的な作成ステップを見ていきましょう。

Step1:目的とターゲットを整理する
資料作成において最初に行うべきことは、目的とターゲットを明確にすることです。資料の目的が曖昧なまま進めると、内容が散漫になり、読み手が知りたい情報が不足してしまう可能性があります。また、ターゲットによって求められる情報の深さや表現のトーンも異なるため、このステップは非常に重要です。
AIに依頼する際には、資料の目的、想定する読み手、伝えたいメッセージを具体的に伝えることで、精度の高いアウトプットを得ることができます。目的とターゲットを整理することで、資料に一貫性が生まれ、AIの提案内容もより適切なものへと近づきます。
資料作成の全体像をつかむためにも、このステップを丁寧に行うことが、後の工程すべてに良い影響を与えます。
<プロンプト例(AIに指示する文章)>
〇〇という資料を作成しようと思います。資料作成の目的とターゲットを整理するための質問を2~3個してください。そのうえで、目的とターゲットを整理してください。

Step2:資料構成をAIで作成する
資料の構成は、読み手に内容を分かりやすく伝えるための重要な骨組みとなります。AIを使えば、資料の目的や想定読み手に応じた構成案を瞬時に複数生成することができます。これは資料作成において最も時間がかかる部分の一つを大幅に短縮できるため、AIの非常に有効な使い方と言えます。
AIに依頼する際には、資料の目的、含めたい要素、長さ、優先度などを細かく伝えることで、より質の高い構成案が得られます。また、視点の異なる複数案を提示してもらうことで、比較しながら最適な構成を選ぶことができます。
資料の構成がしっかりしていると、内容の説得力が大幅に向上し、読み手にとって理解しやすい資料になります。
<プロンプト例(AIに指示する文章)>
資料作成の目的とターゲットを踏まえたうえで、最適な資料構成を複数考えてください。

Step3:文章・説明文をAIで生成する
構成案が固まったら、次に各スライドに載せる文章を作成します。文章作成もAIが得意とする工程であり、スライドの要点を伝えるシンプルで分かりやすい文章を迅速に生成できます。特に、専門性の高い内容をわかりやすい言葉へと変換する際には、AIの文章生成能力が大きな力を発揮します。
また、複数の文章パターンを生成させることで、より適切な表現を選んだり、読み手のイメージに合わせて文章のトーンを調整したりすることができます。読みやすいスライドを作るためには、AIを文章作成の補助ツールとして活用することが非常に有効です。
文章の完成度は資料の印象を大きく左右するため、この工程でもAIの活用は大きなメリットとなります。
<プロンプト例(AIに指示する文章)>
〇〇という資料構成に基づいて、文章を作成してください。その際、各章ごとの文章量は500文字以内にしてください。

Step4:図解・スライドデザインのアイデアをAIに依頼する
資料の質を高めるためには、図解やスライドデザインの工夫が欠かせません。AIはデザインそのものを作成することはできませんが、図解のアイデアやスライドの構成案、配色やレイアウトなどのデザイン方針を提案することができます。
例えば、複雑な情報をどう整理すべきか、どのような図にすれば読み手に伝わりやすいかなどをAIに質問することで、資料全体の視覚的なわかりやすさを大幅に向上させることができます。また、競争環境や事業モデルなどの図解が必要な場面でも、AIに複数の案を求めることで手戻りを防ぎ、効率よく作業が進みます。
資料の見た目は読み手の理解に大きな影響を与えるため、このステップも非常に重要です。
<プロンプト例(AIに指示する文章)>
〇〇という構成・文章を踏まえ、スライドのデザイン案を画像で出力してください。

Step5:PowerPointに落とし込みブラッシュアップする
AIによって生成された構成案や文章、図解アイデアをもとに、PowerPointでスライドを作成します。この工程では、スライドのレイアウト調整、図解の追加、配色やフォントの統一などを行い、資料全体の完成度を高めていきます。
AIで下準備ができているため、PowerPoint作業は効率よく進められます。しかし、デザインの最終調整や資料の読みやすさの判断は、やはり人の感性が重要になります。スライドの余白、情報量、図解の配置などを一つひとつチェックしながらブラッシュアップすることで、プロ品質のスライドに仕上げることができます。
AIとPowerPointを組み合わせることで、短時間で完成度の高い資料を作成できるようになります。
<プロンプト例(AIに指示する文章)>
なし ※Powerpointでの作業

Step6:最終チェックで資料品質を向上させる
資料が完成したら、最終チェックを行います。誤字脱字の確認だけでなく、論理の流れ、情報の過不足、視覚的なわかりやすさなどを多角的に見直します。最終チェックの段階でもAIは有効で、文章の改善案を提案させたり、読みやすさの向上を依頼したりすることができます。
また、説明の抜け漏れや矛盾などがないかを確認し、必要に応じてAIに追加修正を依頼することで、資料全体の品質をさらに高めることができます。資料作成において、最終チェックは成果物の印象を大きく左右する重要な工程です。
AIを補助的に活用しながら丁寧に見直すことで、仕上がりのクオリティが一段と向上します。
<プロンプト例(AIに指示する文章)>
(作成した資料をAIに送付したうえで)本資料の品質を向上させるため、改善点をできる限り多く教えてください。

AI資料作成のメリットを最大化するコツ
AIを資料作成で最大限活用するためには、明確で具体的なプロンプトを作成することが欠かせません。AIは与えられた情報に基づいて文章や構成を生成するため、目的や読み手、資料の種類、求める表現などをできるだけ詳細に伝えることで精度が向上します。
また、AIが提示した案をそのまま使うのではなく、複数案を比較し、必要に応じて人の判断で調整することも重要です。AIと人の強みを組み合わせることで、資料作成の効率と品質を同時に高めることができます。
資料作成のプロセスにAIを取り入れることで、アイデアの幅が広がり、思考が深まり、最終的にはより説得力のある資料へとつながります。

AI活用の注意点とよくある失敗
AIを使った資料作成は非常に便利ですが、注意点もあります。AIは一般的な知識や文章生成には強いものの、最新情報や企業固有の事情は正確に把握できないため、事実確認は必ず人が行わなければなりません。特に数字や固有名詞に関する部分は注意が必要です。
よくある失敗として、プロンプトが曖昧なままAIに依頼してしまい、意図しない内容が生成されてしまうケースがあります。また、AIのアウトプットをそのまま使ってしまい、資料全体の流れやトーンが統一されないという問題も見られます。
AIを正しく使うためには、明確なプロンプトを作成し、生成された内容を人が丁寧に確認することが重要です。

まとめ
AIは資料作成の効率化を大きく後押しする強力なツールです。構成案の生成、文章作成、図解アイデアの提案など、多くの作業を短時間で進めることができ、資料作成にかかる負担を大幅に減らすことができます。また、AIは思考の補助としても優れており、資料全体の質を高める役割も果たします。
ただし、AIの提案をそのまま使うのではなく、人の判断で調整し、最終的な品質を高める作業は欠かせません。AIと人が補完し合う形で資料作成プロセスを進めることで、初心者でもプロ品質のスライドを短時間で作成できるようになります。 AIによる資料作成はこれからさらに広がっていく分野です。正しい使い方を身につけ、業務効率化と品質向上の両立を実現してください。
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