採用ピッチ資料の作り方|必ず入れるべき10のスライド構成とは

採用ピッチ資料の作り方|必ず入れるべき10のスライド構成とは

採用市場が急激に変化する中で、採用ピッチ資料は企業が求職者に自社の魅力を伝えるための極めて重要な役割を担うようになりました。

オンライン面談やカジュアル面談が主流となり、応募者が企業と接点を持つ最初のタイミングが資料であるケースが増えています。そのため、採用ピッチ資料の質が選考移行率や応募率を大きく左右するようになりました。

さらに、求職者の価値観が多様化し、仕事を選ぶ基準も大きく変化しています。給与や待遇といった条件面よりも、企業のミッションへの共感、事業の社会的意義、働く仲間やカルチャー、自分の成長機会など、企業の本質的な部分を重視する傾向が強まっています。こうした要素は面接だけでは伝えきれませんが、精度の高い採用ピッチ資料であれば、短い時間でも応募者の心を動かすことができます。

本コラムでは、採用ピッチ資料に必ず盛り込むべき10のスライド構成をベースに、採用成功につながる作り方を解説します。資料を改善したい企業や、初めて採用ピッチ資料を作成する担当者の方に役立つ、実践的かつ再現性の高い内容に仕上げています。

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本記事の監修 松浦英宗(まつうらえいしゅう)
創業・事業成長に必要なサービスをオールインワンで提供するBusiness Jungleの代表。
外資系戦略コンサルティング会社(アーサー・ディ・リトル・ジャパン)などにおいて、事業戦略立案や資料作成に関する豊富な経験を有する。

採用ピッチ資料が採用成功を左右する理由

採用ピッチ資料は、応募者の意思決定プロセスに大きな影響を与えます。資料が魅力的であれば応募者の興味が高まり、選考へ進む確率が大きく向上します。逆に、情報が不足していたり、自社の魅力を適切に伝えられていなかったりすると、応募者は企業への理解が深まらず、応募そのものを見送る可能性があります。

採用ピッチ資料が重要な理由の一つは、応募者が企業を比較する際に、資料が最も判断しやすい材料になるためです。同じ職種でも企業によって働き方やカルチャーは大きく異なります。資料でその違いを鮮明に示すことができれば、自社とマッチする応募者を引きつけやすくなるのです。

また、採用ピッチ資料はミスマッチの防止にも極めて有効です。企業文化、求める人物像、キャリアパスが明確に示されていれば、応募者は入社後の自分を具体的にイメージできます。その結果、内定辞退や早期離職のリスクが低下し、採用の質が向上します。

採用活動の効率化にも貢献します。応募者が資料を通じて企業理解を深めた状態で面談に進むため、面談ではより本質的な対話ができます。採用ピッチ資料は単なる紹介スライドではなく、採用成功の確率を大きく高める戦略的なツールと言えるかもしれません。

採用ピッチ資料の作り方ステップ

採用ピッチ資料は、単に情報を並べるだけでは応募者の心を動かす資料にはなりません。

まずは採用ターゲットを明確にすることが必要です。エンジニア、デザイナー、ビジネス職、新卒、中途など、ターゲットによって知りたい情報は大きく異なるため、最初の段階でターゲット像を描きます。

次に、企業の魅力を棚卸しします。ミッション、事業モデル、競争優位性、チーム構成、働き方、カルチャー、キャリアパスなど、応募者に伝えるべき情報を網羅的に整理します。この作業を丁寧に行うことで、資料の軸がブレず、ストーリーに一貫性が生まれます。

そのうえで、ストーリーラインを設計します。資料は順番が非常に重要で、応募者が自然な流れで企業の魅力を理解できるように構成を組む必要があります。ミッション → 事業 → 市場 → 強み → 働き方 → キャリア → 社員の声、といった流れは多くの企業で成果につながっています。

最後に、スライドのデザインと内容を整えていきます。複雑な情報は図解する、文章は簡潔にまとめる、見出しはメッセージ性を持たせるなど、視覚的に理解しやすい工夫が求められます。

それでは、実際の採用ピッチ資料でおさえるべき10スライドを見ていきましょう。これらのスライドを基本として、自社の状況に応じて追加/削除することで、最高の採用ピッチ資料が出来上がるはずです。

スライド構成1:企業のミッションと世界観

ミッションは企業が何のために存在しているのかを示す最も重要なメッセージです。応募者はミッションへの共感を重視する傾向が強く、ミッションが曖昧な企業は魅力を感じにくくなってしまいます。

ミッションを伝える際は、短く分かりやすい言葉で、一言で表せるようにします。その後に、ミッションが生まれた背景や実現したい未来を補足として記載すると、応募者は企業の世界観を理解しやすくなります。

ミッションは採用ピッチ資料の全体的なストーリーの起点となるため、ここに共感が得られるかどうかが応募意欲を大きく左右します。

スライド構成2:事業領域と提供価値

応募者は企業がどのような価値を社会に提供しているのかに強い関心を持ちます。そのため、事業内容は採用ピッチ資料の中でも特に重要な要素です。

事業が複数ある場合は、どのような関係性で展開されているのかを図解すると理解が深まります。また、単に事業の説明をするだけでなく、顧客がどんな課題を抱えていて、企業がその課題をどのように解決しているのかという「提供価値」を示すことで、企業の強みがより明確に伝わります。

応募者にとって事業理解がしやすい資料は、企業への信頼感を高める効果があります。

スライド構成3:事業の背景にある社会課題

事業は社会課題を起点にして存在します。この社会課題を丁寧に説明することで、応募者は企業の存在意義をより深く理解できます。

例えば、医療業界、教育業界、ITインフラなど、背景にある課題は多岐にわたります。課題を明確に示したうえで、企業がその課題に対してどのようにアプローチしているのかを伝えると、応募者は企業の価値に納得感を持ちやすくなります。

応募者は仕事を通じて社会に貢献したいという意識を持つことが多く、社会課題の提示は応募意欲を高める重要な情報となります。

スライド構成4:市場規模・成長性

市場規模や成長性を示すことで、応募者は企業がどれだけ成長の余地のある領域で戦っているかを理解できます。これは企業の将来性を判断するために非常に重要なポイントです。

市場規模や成長率のデータはグラフや表で示すと視覚的に理解しやすくなります。また、ユーザー数の増加傾向や関連市場の拡大など、応募者が未来を想像しやすいデータを提示することが効果的です。

企業の成長可能性を明確にすることで、応募者はより強い興味を持つようになります。

スライド構成5:競合との差別化ポイント

応募者はどの企業も魅力的に見えるため、競争環境の中での自社の立ち位置を理解したいと感じています。競合との差別化ポイントは、自社の強みを明確に伝えるための重要なスライドです。

競合を羅列するだけではなく、自社がどの点で優れているのかを具体的に示すことで、応募者が企業の強みを正確に把握できます。技術、サービス品質、導入実績、ブランド力など、客観的な視点で差別化を説明すると説得力が高まります。

応募者に「ここで働きたい」と思わせるためには、このスライドの作り込みが重要です。

スライド構成6:実績

企業の成長性や信頼性を示すために、実績は欠かせない要素です。売上推移やユーザー数、受賞歴、導入企業の名前は、応募者が企業の安定性を評価する材料となります。

ただし実績は多く載せれば良いわけではなく、重要な指標に絞って提示する方が理解が深まります。特に成長率が高い企業は、その推移をグラフで示すことで応募者に強い印象を与えられます。

企業の信頼性を裏付けるデータは、応募者の不安を取り除く効果があります。

スライド構成7:企業文化と働き方

応募者が企業選びで最も重視するポイントの一つが企業文化です。働き方、価値観、コミュニケーションスタイル、チームの雰囲気などを明確に示すことで、応募者は入社後の自分を具体的にイメージできます。

具体的な制度として、リモートワーク、フレックス、学習支援など、応募者がメリットを感じやすい情報を掲載します。抽象的な文化紹介ではなく、実際に行われている取り組みを記載することが重要です。

企業文化が魅力的に伝わる資料は、応募者の共感を引き出す力を持ちます。

スライド構成8:求める人物像

求める人物像を明確にすることで、応募者は自分が企業に合っているかどうかを判断できます。スキルだけでなく、マインドセットや行動特性も含めて示すことがポイントです。

例えば、挑戦心、協調性、主体性など、実際に活躍している社員の特徴をベースにまとめると説得力が増します。ポジションごとに要件を分けて説明すると、応募者の理解がさらに深まります。

ミスマッチを防ぐためにも、求める人物像は必ず入れるべきスライドです。

スライド構成9:キャリアモデル・評価制度

応募者は入社後にどのように成長できるかを知りたいと感じています。キャリアステップを図式化したり、評価制度の仕組みを説明したりすることで、応募者は自分の未来を明確にイメージできます。

特に若手人材は成長機会や昇進スピードを重視する傾向にあるため、キャリアモデルを具体的に示すことは応募意欲を高める大きな要素になります。

評価制度の透明性も企業の信頼性を高める重要な情報です。

スライド構成10:社員インタビュー

社員の声は採用ピッチ資料の中で最も応募者の心に響く要素の一つです。仕事内容、やりがい、成長実感、チームの雰囲気など、リアルな声を紹介することで、応募者は入社後の姿を鮮明にイメージできます。

特に入社理由やキャリアの歩みといったストーリーは、応募者が自分と企業との接点を見つけやすくなるため、資料の説得力を大きく高めます。社員インタビューが充実している資料ほど応募者の興味が高まります。

良い採用ピッチ資料の特徴

良い採用ピッチ資料には、いくつかの共通した特徴があります。それは応募者の目線で情報が整理されていること、一貫したストーリーで企業理解を促していること、視覚的に分かりやすい構成になっていることです。

また、抽象的な魅力だけではなく、定量データや具体的なエピソードなど、客観性と主観性がバランスよく盛り込まれている資料ほど応募者の納得感が高まります。企業文化や働き方が丁寧に言語化されている資料は、応募者が自分を重ね合わせるきっかけとなり、応募意欲の向上につながります。

採用ピッチ資料は企業の魅力を伝えるブランディングツールであるため、情報の質と表現のレベルが採用成果を大きく左右します。

まとめ

採用ピッチ資料は、企業の魅力を応募者に伝えるための非常に重要な資料です。ミッション、事業内容、市場環境、競争優位性、働き方、求める人物像、キャリアパス、社員の声といった情報を体系的に整理し、応募者が短時間で企業理解を深められるように構成することで、採用成功の確率が大幅に高まります。

資料作成では、ターゲットに合わせて情報を最適化し、ストーリーとして自然につながる構成を意識することが重要です。採用ピッチ資料は単なる説明資料ではなく、応募者の心を動かし、企業の未来をつくるための戦略的なツールです。

質の高い採用ピッチ資料を整備して、応募者から選ばれる企業へと進化してください。

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