【記入例・テンプレート付き】ピアノ教室の事業計画書を徹底解説

【記入例・テンプレート付き】ピアノ教室の事業計画書を徹底解説

ピアノ教室での開業を考えたとき、演奏技術や指導経験、音楽への想いは明確であっても、それを事業としてどのように整理すればよいのかで悩む方は少なくありません。レッスンそのものに意識が向く一方で、教室運営全体を言葉にする段階で手が止まってしまうケースも多く見られます。

ピアノ教室は、講師個人の技量や人柄が価値の中心になる一方で、レッスン時間や定員に上限があり、売上の伸ばし方に工夫が必要な業態です。また、生徒の継続率や発表会などのイベント運営も含めて考える必要があり、感覚だけで進めると、忙しさに対して収益が伴わない状態に陥りやすくなります。

そのため、ピアノ教室における事業計画書は、誰かに提出するための資料であるかもしれませんが、同時に、自分自身が教室運営の前提条件や考え方を冷静に整理するための重要な資料として位置づけることが大切です。

指導と運営を切り離さず、両方を言葉にして整理することで、開業後の判断がしやすくなります。

ちなみに、今回ご紹介させていただく事業計画書は初心者向けの簡易的な内容になりますが、自分なりに改善余地を考えていくことで、より良い事業計画書に仕上げることができます。

こちらはわたしたちBusiness Jungleの事業計画書サンプルですが、デザインなどを工夫すれば、こんな資料も手に入るかもしれません!

Business Jungleと一緒に、こんな事業計画書を作成したい方はぜひご連絡ください。刺さる事業計画書を9,800円から作成代行させていただきます!

本記事の監修 松浦英宗(まつうらえいしゅう)
創業・事業成長に必要なサービスをオールインワンで提供するBusiness Jungleの代表。
外資系戦略コンサルティング会社(アーサー・ディ・リトル・ジャパン)などにおいて、事業計画書作成や事業戦略立案に関する豊富な経験を有する。

ピアノ教室の事業計画書テンプレート

さっそくですが、本コラムをご覧になってくださった方のために、事業計画書のテンプレートからプレゼントさせていただきます。こちらは、コラムの中でご紹介させていただく内容をまとめたものになっておりますので、ぜひご活用ください!

ただし、テンプレートはあくまでも「こういう風に書けばいい」という例示に過ぎません。あなたの事業にとって、最適な記載内容があるはずですので、本コラムの内容をきちんと理解したうえで、テンプレートをもとに改善を繰り返していきましょう。

そうすることで、あなただけの最高の事業計画書が完成するはずです。頑張ってください!

事業計画書の10つの構成要素

まず、事業計画書に決まりきった型はありません。しかしながら、事業計画書に盛り込まれることが多い基本的な項目は存在します。

本コラムでは、日本政策金融公庫の創業計画書で登場する10つの項目を例にとり、それぞれについて詳しく見ていきます。これらの構成要素を網羅することができれば、事業計画書としては大きな抜け漏れがなくなるはずです。

難しく感じるかもしれませんが、ひとつひとつ丁寧に見ていけば怖がることはありません。

自分自身の事業整理のため、金融機関に提出するためなど、事業計画書を作成する理由はさまざまですが、こうした要素をおさえれば、あなたの目的はきっと達成されるでしょう。

構成要素概要
①創業の動機「なぜ創業しようと思ったのか」という、事業に対する根源的な思いを整理します。
②経営者の略歴等経営者の簡単な経歴を、資格保有や許認可取得の状況とあわせて整理します。
③取扱商品・サービスどのような事業を行い、なぜその事業が成立するのかを、市場・競合・自社の差別化ポイントといった観点から整理します。
④従業員常勤役員や一般的な従業員など、人員状況を整理します。
⑤取引先・取引関係等販売先・仕入先・外注先など、取引関係を整理します。
⑥関連企業自社に関連する企業を、自分自身あるいは配偶者が経営している場合は整理します。
⑦借入の状況借入を行っている場合は、代表者個人の借入状況を含めて整理します。
⑧必要な資金と調達方法事業で必要になる設備資金と運転資金、そしてそれらをどのように調達するかを整理します。
⑨事業の見通し創業当初から1年後(または事業が軌道に乗った後)の財務計画を、算出根拠と合わせて整理します。
⑩自由記述欄他項目では表現できていない事業のアピールポイントを整理します。

ピアノ教室の記入例① 創業の動機

創業の動機では、音楽が好き、演奏の楽しさを伝えたい、子どもや大人の成長に寄り添いたいといった思いが出発点になることが多くあります。これらの気持ちは教室運営の原動力になりますが、事業計画書では、その背景を一段深く整理することが求められます。

たとえば、これまで音楽教育に関わる中で感じてきた課題や、既存の教室では実現しづらかった指導スタイルを振り返ることで、なぜ自分の教室を開きたいのかが明確になります。どのような生徒に、どのような音楽体験を提供したいのかを整理することが大切です。

単に教える場を持ちたいという理由にとどまらず、このピアノ教室でなければ実現できない価値があるという考え方を言語化することで、教室の方向性がぶれにくくなります。

ピアノ教室の記入例② 経営者の略歴等

経営者の略歴では、演奏歴や指導歴を並べるだけでなく、それらがどのように今回の教室運営に活かされるのかを整理することが重要です。専門分野や得意とする指導対象を振り返ることで、自分の強みが明確になります。

音楽大学や専門教育の経験だけでなく、個人レッスンや学校教育、音楽イベントへの関与なども、教室運営に直結する要素です。また、音楽以外の社会人経験がある場合でも、時間管理や顧客対応、数値管理の経験は十分に活かすことができます。

この項目では、なぜ自分がこのピアノ教室を安定して運営できると考えているのか、その根拠が自然に伝わるよう整理することが大切です。

ピアノ教室の記入例③ 取扱商品・サービス

取扱商品・サービスでは、単にレッスン内容を列挙するのではなく、どのような学びを提供するピアノ教室なのかを意識することが重要です。初心者向けか、経験者向けか、子ども中心か大人も対象にするかによって、指導方法やカリキュラムは大きく変わります。

また、個人レッスン、グループレッスン、オンライン対応の有無なども、事業構造に影響します。どの形式を主軸にするのかを整理することで、時間配分や単価設定が見えやすくなります。

発表会や検定対応、音楽理論指導など、付加的なサービスも含めて全体像として捉えることで、教室としての特徴、事業としての継続性を両立させることができます。

ピアノ教室の記入例④ 従業員

従業員の項目では、代表者一人で指導を行うのか、講師を増やすのかといった体制を整理します。ピアノ教室では、講師一人あたりの指導時間が売上に直結するため、無理のない体制を前提に考えることが重要です。

曜日や時間帯ごとの稼働状況を整理することで、現実的な教室運営のイメージが見えてきます。将来的に講師を増やす場合でも、まずは創業時の体制を基準に考えることが大切です。

人件費は固定費として経営に影響するため、感覚ではなく、実際に回せる体制をもとに整理する必要があります。

ピアノ教室の記入例⑤ 取引先・取引関係等

この項目では、ピアノ教室運営に関わる取引関係を整理します。

販売先の項目においては、通ってくる生徒との関係性が中心になると思いますが、他にも企業とのコラボレーションがあればあわせて整理すると分かりやすくなります。

仕入先としては、教材、楽譜、備品などの調達先が挙げられます。安定供給や価格変動の影響を考慮することで、運営の見通しが立てやすくなります。

会場手配や調律、イベント運営を外部に依頼する場合は、その範囲を整理することで、教室全体の構造が明確になります。

ピアノ教室の記入例⑥ 関連企業

関連企業が存在する場合は、その関係性を整理します。代表者や関係者が別事業を行っている場合、その内容を簡潔にまとめます。

関連企業が存在しない場合は、本項目を記載する必要はありません。本項目を通して事実関係を整理することで、事業単体ではなく、その周辺領域も含んだ総合的な事業検討が可能になります。

ピアノ教室の記入例⑦ 借入の状況

借入の状況では、防音工事や設備購入に伴う借入内容と返済計画を整理します。ピアノ教室は設備投資が必要になるケースもあるため、返済が日々の運営に与える影響を分析することが重要です。

生徒数が想定より伸びなかった場合でも継続できる余地があるかを考えることで、無理のない事業設計につながります。

ピアノ教室の記入例⑧ 必要な資金と調達方法

必要な資金と調達方法では、防音設備、ピアノや備品、教材、広告費などを整理します。設備資金と運転資金を分けて考えることで、資金の使い道が明確になります。

運転資金については、生徒数が安定するまでの期間を想定し、家賃や維持費、生活費を含めて余裕を持った設定が重要です。季節による入退会の波も前提に整理すると現実的になります。

調達方法については、自己資金と借入のバランスを整理し、返済に追われない形を考えることが、長期的な安定につながります。

ピアノ教室の記入例⑨ 事業の見通し

事業の見通しでは、定量的に数値を算出します。

例えば、1週間あたりに対応できるレッスン枠と、1コマあたりの単価から売上の上限を整理します。ピアノ教室は時間がそのまま提供量に直結するため、理想ではなく現実を前提に考えることが重要です。講師の体力や集中力、休養日も含めて整理することで、持続可能な見通しになります。

他にも、生徒の継続率を踏まえて売上構造を整理ししもよいかもしれません。新規入会と退会が常に発生する前提で、平均在籍期間や学年進行による変動を考慮すると、数字の納得感が高まります。単発レッスンやイベント収入がある場合は、それも分けて整理するとよいでしょう。

費用面では、家賃、設備維持費、教材費、広告費など、固定費と変動費に意識して整理します。開業初期と安定期で費用構造がどう変わるのかを想定し、保守的なケースと標準的なケースの両方で見通しを整理しておくと、判断材料として活用しやすくなります。

ピアノ教室の記入例⑩ 自由記述欄

自由記述欄では、ピアノ教室として大切にしたい考え方や、音楽教育への向き合い方を整理します。どのような成長を支えたいのか、どのような学びの場を提供したいのかを言語化するとよいでしょう。

また、指導方針や生徒との関係性について、どのような考え方で判断していくのかを整理しておくことで、日々の運営に迷いが生じにくくなります。結果だけでなく過程をどう捉えるかといった姿勢も、この欄で補足できます。

将来について触れる場合も、単なる規模拡大ではなく、どのような形で続けていきたいのかを具体的に整理します。指導の質と生活とのバランスをどう保つかまで含めて整理することで、事業計画書としての実用性が高まります。

まとめ

ピアノ教室の事業計画書は、音楽教育を継続可能な事業として成立させるための重要な資料です。誰かに見せるためだけでなく、自分自身の判断を支える整理として活用することで、教室運営の安定性は高まります。

創業の動機から事業の見通しまでを一貫して整理することで、ピアノ教室事業の全体像が明確になります。考えを言葉にし、定期的に見直すことが、長く愛される教室づくりにつながります。

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!
わたしたちBusiness Jungleでは、事業計画書の作成をお手伝いしております。

今回ご紹介した「簡易版の事業計画書」はもちろん、パワーポイントを使用した以下のような「本格版の事業計画書」も作成可能です。ぜひ、私たちと一緒に、最高の事業計画書を作成しましょう。

本格版の事業計画書(記載内容はサンプル)

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※簡易版の事業計画書は、日本政策金融公庫の「創業計画書」のフォーマットに基づいて作成させていただきます

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