本コラムをご覧になっている方の多くは、日本政策金融公庫の融資制度を活用して、英会話教室の創業を検討している方ではないでしょうか。
日本政策金融公庫は政府系の金融機関であるため、実績がない方でも有利な条件で資金を調達することができます。しかしながら、融資において作成が必須となる「創業計画書」。この作成ハードルが非常に高く、困っている方も多いというのも事実です。
本コラムでは、そのような方を対象として、英会話教室の創業計画書について徹底解説させていただきます。記入例はもちろん、そのまま使用できるテンプレートまでご紹介しています。ぜひ最後までお読みいただき、あなたの夢を実現させてください！
なお、わたしたち「Business Jungle 創業計画書作成」と一緒に創業計画書を作成したい方は、いつもでご連絡ください。日本政策金融公庫の創業融資において、最も重要になる創業計画書を4,800円から作成代行させていただきます！
本記事の監修 松浦英宗（まつうらえいしゅう）
創業・事業成長に必要なサービスをオールインワンで提供するBusiness Jungleの代表。
外資系戦略コンサルティング会社（アーサー・ディ・リトル・ジャパン）などにおいて、事業戦略立案や事業計画作成に関する豊富な経験を有する。
英会話教室の創業計画書のテンプレート
さっそくですが、英会話教室の創業計画書のテンプレートをご用意しておりますので、ぜひダウンロードください！
あくまでも「このように書けばいい」というイメージになりますので、自分自身で事業の特性に応じて、修正することが必要不可欠です。テンプレートを活用することで、創業計画書の検討スピードがかなり短く、かつ高品質になりますので、上手く活用いただくことをおすすめします。
日本政策金融公庫の創業計画書の概要
ここからは創業計画書の具体的な記入例について解説していきますが、まず大前提として創業計画書そのものについて、少しだけ理解しておきましょう。
創業計画書は、日本政策金融公庫で創業融資を申し込む際、新たに事業を始める方や事業開始後税務申告を終えていない方は必須となる書類です。極めて重要な書類であり、創業計画書の品質が融資の成功を左右すると言っても過言ではありません。
そして、記載しなくてはいけないのは、①創業の動機、②経営者の略歴等、③取扱商品・サービス、④従業員、⑤取引先・取引関係等、⑥関連企業、⑦お借入の状況、⑧必要な資金と調達方法、⑨事業の見通し、⑩自由記述欄、の10項目であり、それぞれの項目に応じて押さえるべきポイントも異なっています。
次章からは、これらの10項目それぞれについて、細かく記入例を見ていきます。最初は理解することが難しいと感じるかもしれませんが、根気強く取り組んでいきましょう。最後まで読めば、創業計画書のイロハを理解できているはずです！
英会話教室の記入例① 創業の動機
英会話教室を始めたいと思うようになった背景には、自分自身が英語学習を通じて感じた楽しさや、言語がきっかけで世界が広がった経験が影響しているかもしれません。英語が話せることで相手との距離が縮まり、新しい価値観に触れられたことが心に残り、その体験を誰かにも届けたいと考えるようになったこともあるかもしれません。
留学や海外での生活経験、英語を使う仕事に携わってきた経験がある場合には、その中で得た知識や実践的なコミュニケーションの感覚が、教室運営につながると感じることもあるでしょう。また、地域に英語を気軽に学べる場所が少ないと感じたことや、お子さま向けの教室が不足しているといった状況から、創業に興味を持つケースもあります。
創業の動機ではこうした原体験を説明しつつ、指導方法の研究、教材の比較、英語教育のトレンド調査、教室運営に必要な準備など、開業に向けて積み重ねてきた取り組みを記載すると、創業に向けた姿勢が自然に伝わります。
英会話教室の記入例② 経営者の略歴等
経営者の略歴では、これまでの経験が英会話教室の運営にどうつながっているのかを整理して記載します。英語を使う環境で働いてきた場合には、実践的な表現やコミュニケーションの工夫などが指導の質を保証してくれるポイントになるかもしれません。
語学学校での学習経験や海外生活の経験がある場合には、文化的な背景や習慣に触れてきたことが経験に生かされることもあります。接客業や営業の経験がある場合には、生徒や保護者との関わり方、相談への対応などに活かすことができます。
また、これらに加え、開業に向けて行ってきた準備として、教室レイアウトの検討、レベル分け基準の整理、体験レッスンの試案、教材の比較検討、地域の学習ニーズの調査・検討状況などを記載すると、計画が丁寧に進められてきた印象につながります。
英会話教室の記入例③ 取扱商品・サービス
英会話教室の事業内容は、英語に触れる時間を継続的に提供し、コミュニケーション能力の向上をサポートすることを中心に記載するとよいかもしれません。年齢や目的に合わせて受講しやすい環境を整え、学びやすい教室づくりを心掛けましょう。
主要なサービスは、キッズ英会話、日常英会話、試験対策レッスンなど、事業の中心となる内容を3つ記載します。教室として大切にしている方向性が伝わるようにまとめていきます。
セールスポイントでは、会話量を多く確保するレッスン設計や、習慣化を後押しするフォロー体制、理解度に合わせた進行方法、学習を続けやすい雰囲気づくりなどが挙げられます。オンライン教材やその他ツールを併用する場合には、その特徴を補足していきます。
販売ターゲットや販売戦略では、子どもや大人などの層を対象に、学習目的に応じたアプローチ方法を整理します。地域の教育事情を踏まえ、SNSや教室前の看板、紹介制度などを活用した集客方法を組み合わせていくとより一層よいでしょう。
競合や市場環境では、周辺の英会話教室やオンライン英会話との違いや、地域で求められている英語教育の方向性を整理し、どのような立ち位置で運営するのかを記載します。
英会話教室の記入例④ 従業員
従業員の項目では、役員、家族従業員、パート従業員の人数を記載します。英会話教室の運営には、レッスン指導、教材準備、受付対応、保護者とのコミュニケーション、事務作業、清掃などさまざまな業務があります。創業初期は役員が複数の業務を兼ねながら教室の運営を進めることもあります。
家族従業員がいる場合には、事務作業や教室環境の整備を手伝ってもらうことでスムーズに運営しやすくなります。パート従業員を採用する場合には、受付やレッスン補助など、曜日や時間帯に応じた柔軟な担当を想定します。
こうした体制を整理して記載することで、教室規模に合わせた現実的な運営がされていることが伝わりやすくなります。
英会話教室の記入例⑤ 取引先・取引関係等
取引先には、教材を扱う出版社や卸会社、教室設備を整えるための備品業者、広告物の印刷会社などが挙げられます。英会話教室では年齢やレベルに応じた教材を複数組み合わせることが多く、教材の仕入れ先がいくつか存在する場合もあります。
また、教室運営に必要な管理システムや決済サービスの提供会社、清掃用品の仕入れ先なども、日々の運営に関わる重要な取引先となります。必要に応じて、イベント開催やワークショップで関わる外部講師などを記載することもあります。
こうした取引関係を整理することで、教室全体の運営がどのように支えられているかが読み手に伝わりやすくなります。
英会話教室の記入例⑥ 関連企業
申込人または配偶者が経営する企業がある場合には、その企業名や事業内容、英会話教室とのつながりを記載します。教育やデザインなどの分野で関わりがある企業であれば、教材制作や広告面で協力できることがあります。
関連企業が存在しない場合には、この項目は記載しません。
英会話教室の記入例⑦ お借入の状況
お借入の状況では、法人代表者または個人事業主本人の借入内容と年間返済額を記載します。年間返済額を示すことで、読み手が教室運営・借入とのバランスが把握しやすくなります。
借入があること自体は珍しいことではなく、教育費や車両費、生活費など、さまざまな理由で生じるものです。大切なのは、借入内容を丁寧に整理し、事業計画の透明性を示すことです。こうした姿勢は読み手からの信頼につながります。
複数の借入がある場合には、それぞれの年間返済額を記載し、無理のない返済計画が立てられていることを示しましょう。
英会話教室の記入例⑧ 必要な資金と調達方法
設備資金には、教室の内装費、学習机や椅子、教材の初回購入費、電子機器、音声設備、看板制作費などが含まれます。落ち着いて学習できる環境を整えるための設備費が中心となります。
運転資金では、人件費、家賃、光熱費、教材費、広告費、事務用品費、管理システム費など、開業後の運営に必要な費用を数か月分見込んで設定します。生徒数が安定するまでには時間がかかる場合もあるため、十分な運転資金を確保することが教室運営の安定につながります。
調達方法としては、自己資金、家族からの支援、金融機関の融資などを組み合わせて記載します。
英会話教室の記入例⑨ 事業の見通し
事業の見通しでは、生徒数と月謝をもとに売上を設定します。年齢層や学習目的によってコースが異なるため、現実的な受講生数の想定をもとに計画を立てていきます。試験対策や個別レッスンを行う場合には、その売上も加味します。
経費では、人件費、家賃、光熱費、教材費、広告費、管理システム費、消耗品費などを整理し、固定費と変動費のバランスを意識しながら計画します。こうした試算をもとに、創業当初の収支の流れを読み手に伝えます。
売上と経費の構成を整理して示すことで、運営の方向性を理解してもらいやすくなり、事業としての将来をイメージしやすくなります。
英会話教室の記入例⑩ 自由記述欄
自由記述欄では、英会話教室を開くうえで大切にしたい価値観や、教室づくりへの思いをまとめます。英語を通じて世界とのつながりが感じられる経験を、年齢に関係なく多くの人に味わってほしいという気持ちがある場合には、そのような考え方を記載してもいいかもしれません。
「レッスンでは会話する楽しさを大切にしつつ、学ぶ人それぞれのペースや目的に寄り添いながら進めたい」という姿勢を示してもよいでしょう。教室内を安心して通える場所にしたいという思いや、地域の人が気軽に学べる環境づくりに取り組みたいという考え方も、自由記述欄にまとめると創業の方向性が明確になります。
こうした内容を丁寧に記載することで、教室として目指す姿や理念が自然に伝わる自由記述欄になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本コラムでは、創業計画書の記入例について、テンプレートも交えながらご紹介させていただきました。
確かに創業計画書は記入が難しく、ハードルが高いと感じてしまうかもしれません。しかし、各項目で押さえるべきポイントを学び、一つ一つ丁寧に乗り越えていけば大丈夫です。
記入例やテンプレートをご活用いただくことで、あなたの挑戦がより一層前に進んでいくことを心から応援しています！
わたしたち「Business Jungle 創業計画書作成」は、勇気を出して創業しようとしている、あるいは既に創業しているあなたを応援しています。
日本政策金融公庫の創業融資において、最も重要になる創業計画書を4,800円から作成代行させていただきますので、ぜひサービスページに遊びに来てください！
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