ハンドメイド事業の事業計画書を作成しようとしている方には、今まさに開業しようとしている方はもちろん、すでに開業している方もいらっしゃると思います。
事業を成長させるために作成する方もいれば、資金調達を受けるために作成する方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、以下のような方を対象として、ハンドメイド事業の事業計画書(創業計画書)の書き方について解説しています。
・事業計画書を作成したい方
・日本政策金融公庫の創業計画書を作成したい方
・事業成長や資金調達を検討している方
日本政策金融公庫が提供しているフォーマットをもとに、実際の記入例や、そのまま活用できるテンプレートまでご用意しております。
事業計画書の基本から注意すべきポイント、作成するためのステップまで解説しているので、読み終えるころには、すぐに事業計画書の作成に着手できるようになっているはずです。ぜひ最後までご覧ください。
なお、本記事では日本政策金融公庫のフォーマット(「創業計画書」と言われる資料)に基づいて、事業計画書を解説しています。
今回ご紹介するフォーマットで事業計画書を作成したい方や、日本政策金融公庫の創業計画書そのものを作成したい方は、わたしたち「Business Jungle 創業計画書作成」が4,800円からサポートさせていただきます。

日本政策金融公庫フォーマットの事業計画書⇒ Business Jungle 創業計画書作成
※日本政策金融公庫以外の用途でもご支援させていただきます。
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本記事の監修 松浦英宗(まつうらえいしゅう)
創業・事業成長に必要なサービスをオールインワンで提供するBusiness Jungleの代表。
外資系戦略コンサルティング会社(アーサー・ディ・リトル・ジャパン)などにおいて、事業戦略立案や事業計画作成に関する豊富な経験を有する。
ハンドメイド事業の事業計画書とは
事業計画書とは、事業がどのように成立・発展するのかを整理した資料です。
具体的に言えば、どのような商品・サービスを誰に提供し、どのように売上や利益を生み出していくのか、必要な資金はいくらか、どのように事業を拡大していくのかといった点を整理し、第三者にも分かるかたちでまとめていく必要があります。
事業計画書を作成するためのフォーマットや記載内容に決まりきったルールはないため、作成する目的に応じて逆算し、自ら検討していく必要があります。

ハンドメイド事業で事業計画書を作成する目的
ハンドメイド事業の開業・運営においては、事業計画書を作成することは必須ではありません。
しかし、多くのハンドメイド事業では事業計画書が作成されています。
その作成目的は大きく2つに分類することができ、「事業成長のため」あるいは「資金調達のため」というケースが大半です。
恐らく、本記事をご覧になっている方も、どちらかに該当するのではないでしょうか。
それぞれの目的について、簡単に触れておきましょう。
目的①:事業成長のため
失敗しようと思って事業を始める人はいません。
しかしながら、事業の開業・運営は非常に難しく、場当たり的な経営が続き、結果的に失敗してしまう方は大勢いらっしゃいます。
このような中、事業計画書は進むべき方向を指し示す羅針盤として機能し、事業成長に大きく貢献してくれます。
特に、市場や競合の動向を踏まえて自社の勝ち筋を見出すことで、着実に成長を積み上げていくことができます。
もちろん、事業計画書とは異なる状況に陥ったり、計画がうまくいかないことも多々あります。
しかし、事業計画書があることで「計画通りになっていないためどうすべきか」という発想を持つことができるため、これが柔軟な軌道修正、ひいては事業の継続的な成長につながっていきます。
目的②:資金調達のため
事業計画書の作成目的は、事業成長のためだけではありません。
日本政策金融公庫の創業融資、金融機関からの融資、投資家からの出資など、企業が資金調達を行う際に自分の事業の内容や価値を示すためにも用いられます。
もし自分が資金を提供する側の立場であれば、どのようなことを行っているかも分からない事業、あるいは将来うまくいく見込みがない事業に対しては、資金を提供したいと思わないはずです。
そのため、第三者にも分かるようなかたちで事業の魅力を伝える必要があり、その手段として事業計画書が使用されるわけです。

事業計画書と創業計画書の違い
事業計画書とよく一緒に登場する資料として「創業計画書」がありますので、簡単に触れておきましょう。
結論を言うと、創業計画書は創業時に作成する事業計画書であり、事業計画書の1つのかたちだと覚えておけば十分です。
記載される項目や内容も、事業計画書と大きく変わりはありません。
特に有名なのは、日本政策金融公庫の創業融資で必要となる創業計画書です。
新たに事業を始める方や事業開始後税務申告を終えていない方は必須となる資料であり、創業計画書の品質が融資の成功を左右すると言っても過言ではありません。

ハンドメイド事業で作成すべき事業計画書の構成
ここまでで事業計画書の基本について理解することができましたが、実際にはどのような内容を記載していく必要があるのでしょうか。
すでにお伝えしておりますが、事業計画書を作成するための記載内容に決まりきったルールはありません。
そのため本記事では、先ほども登場した日本政策金融公庫の創業計画書のフォーマットに基づいて、事業計画書の書き方を整理していきましょう。
日本政策金融公庫の創業計画書、つまり本記事で考えていく事業計画書で記載しなくてはいけないのは、①創業の動機、②経営者の略歴等、③取扱商品・サービス、④従業員、⑤取引先・取引関係等、⑥関連企業、⑦お借入の状況、⑧必要な資金と調達方法、⑨事業の見通し、⑩自由記述欄の10項目です。
これら10項目について検討できれば、事業をどのように成長させればよいかが分かること、そして資金調達をする側にとっても事業成否を判断できることは、直感的にもご理解いただけるはずです。
何よりも、政府系金融機関である日本政策金融公庫が「これらが揃っていれば事業性を判断できる」と定めている項目になりますので、当たり前と言えば当たり前かもしれません。

ハンドメイドの事業計画書の書き方・記入例
ここからはご紹介した10項目それぞれについて、細かく記入例を見ていきます。
最初は理解することが難しいと感じるかもしれませんが、根気強く取り組んでいきましょう。
最後まで読めば、事業計画書の書き方を理解できているはずです。
①創業の動機
ハンドメイド事業での創業を決意した背景には、必ず理由があるはずです。
本項目ではそうした理由について整理することで、あなたがいつでも立ち戻ることができる「事業の出発点」を整理していきましょう。
例えば、ものづくりが好きで、日常的に作品をつくる時間が心地よかったという経験があるかもしれません。
自分の作ったアクセサリーや雑貨を誰かが気に入り、実際に使ってくれたことがうれしく、その気持ちが次第に創業を考えるきっかけになる方もいます。
友人や家族に作品を褒めてもらったことや、イベント出店やオンラインショップで少しずつ購入してもらえるようになり、もっと多くの人に届けたいと考えるようになる場合もあるでしょう。
暮らしの中で使われる小物を自分の手でつくり、その世界観ごと届けたいという思いも、ハンドメイド事業ならではの動機の1つになり得ます。
このように、創業の動機では自由にあなたの思いを整理すればよいでしょう。
これから事業計画書を作成していくうえでも、今後事業を進めていって悩んだときにも、「何を原点として創業したのか」という思いは大切にしないといけません。

②経営者の略歴等
経営者の略歴では、これまでの経験がハンドメイド事業にどのように結びつくのかを整理していきます。
こうすることで、事業が単なる思いつきではなく、これまでの経験に根差していることが伝わります。
例えば、デザインや制作の経験がある場合には、素材の扱い方、仕上げの技術、色や形の組み合わせ方など、制作の基礎となる力がどのように身についているのか、あるいは身につけていくのかについて触れておくとよいでしょう。
直接的な制作経験だけでなくとも、関連する経験がある場合には記載しておかない手はありません。
接客や商品説明、在庫管理などの経験がオンラインショップやイベント出店にも活かせるかもしれません。他にも、写真撮影や文章作成、SNS運用が得意な場合には、作品の見せ方や世界観づくりに役立つ力として記載できるでしょう。
また、マーケットイベントに参加した経験、ハンドメイド仲間との交流、素材メーカーの調査、ECサイトの研究など、創業に向けた準備の積み重ねについても説明しておくことで、事業に対する理解を深めてきた過程が読み手にも伝わります。
こうした経歴に加えて、ハンドメイド事業では基本的には必要ありませんが、想定している事業内容に応じて資格や許認可も整理することも忘れてはいけません。

③取扱商品・サービス
本項目は、事業計画書の骨子とも言えるような内容です。
どのような商品・サービスを提供するのか、事業を支える強み・集客方法は何か、市場・競合の動向はどうなっているのか、といった観点で事業を整理していきます。
まず事業内容については、手づくりのアクセサリーや雑貨、小物など、ハンドメイド作家として制作した作品を中心に販売していくことが記述されるでしょう。
素材の質やデザインの世界観を大切にしながら、自分の作ったものを必要としてくれる人に届けていくことを説明していきましょう。
主要な商品・サービスについても、具体的に整理しておくことが大切です。
例えば、アクセサリー、小物・雑貨、ギフト・オーダー品など、誰が見ても理解できるような内容で売上シェアとあわせて記載しておきましょう。
客単価や営業日数、定休日や営業時間といった要素もあわせて検討しておくと、事業に具体性が増してくるでしょう。
セールスポイントでは、デザインの独自性、素材へのこだわり、丁寧な仕上げなど、作品の特徴を表現しましょう。
世の中にはさまざまなハンドメイド作家が存在しており、また機械で作成された商品も山のようにあります。
こうした商品に対して、自分の商品はどのような価値があるのか、なぜ選ばれるのかを検討できなければ、今後の競争に打ち勝っていくことはできません。そのため、しっかりと検討しておく必要があります。
販売ターゲットや販売戦略では、ターゲット(日常を彩る雑貨を求める層、ハンドメイド作品が好きな層、ギフト需要など)を選定のうえ、それらターゲットに対してアプローチする方法(SNSを中心とした発信、オンラインショップの運営、イベント出店など)を整理していきます。
多くの事業においては、集客を極めて楽観的に捉えてしまっています。集客は非常に難しく、想像以上に苦戦することを前提に、さまざまな施策を検討しておきましょう。
最後に、競合や市場環境では、ハンドメイド作家が増えている状況や、オンラインショップの広がり、個性や世界観が重視される傾向などに触れていきましょう。
自分の作品が市場のどこに位置づけられ、どのような競合と勝負することになるのかはもちろん、そのうえでどのようにして差別化していくのかを説明する必要があります。単なる思いこみではなく、客観的な調査・事実に基づいて記載するようにしてください。

④従業員
従業員の項目では、役員と一般従業員(家族従業員・パート従業員)の人数を記載します。
人員体制は、事業そのものを実現させるための土台という観点はもちろん、必要以上の人件費が生じることにならないかという観点でもチェックが必要です。
ハンドメイド事業は制作から販売、梱包、発送までをハンドメイド作家が1人で担うことが多く、創業時は小規模で進めていくことが一般的です。
作業量や販売のスタイルの変化に合わせて人数を調整し、無理のない体制で運営していくと、リスクを回避しつつ事業拡大にも対応できる体制になるはずです。
まずは小規模から始め、安定的な顧客が獲得できるようになったタイミングで、さらなる人員拡充を検討していくことをおすすめします。

⑤取引先・取引関係等
取引先・取引関係等の項目では、ハンドメイド事業を取り巻く関係性を、販売先・仕入先・外注先の観点で整理のうえ、事業を支える人件費の支払条件も検討しておきます。
まず販売先については、法人向けに一括で商品を提供するケースもあれば、複数の個人に対して販売するケースもあるでしょう。
こうした内容を、自分自身が検討している事業内容にあわせながら記載していきます。
仕入先には、素材を仕入れるメーカーや卸売業者を中心に、工具や備品を扱う業者、梱包資材や発送用の資材を購入する企業などが挙げられるでしょう。
可能な限り条件のよい相手を見つけておくことで、最終的な利益をより一層残すことができます。
また、自分1人だけではなく他の人にも協力を仰ぐ場合や、ホームページなどの制作を専門業者に依頼する場合には、外注先にも記載する必要があるはずです。
これらの関係先と人件費の支払条件を整理することで、ハンドメイド作家本人だけではなくて、周囲の環境も踏まえた事業のかたちが見えてくるはずです。
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⑥関連企業
関連企業においては、自分や配偶者が経営する企業がある場合に、そのつながりを簡単にまとめておきます。
ハンドメイド事業を単体としてではなく、関連する事業を踏まえて捉えるための項目です。
例えば、配偶者の方がすでに事業を運営しており、そのうえでデザインの外部協力者であったり、作品の撮影を依頼しているスタジオを運営していたり、素材の開発に関わっているような場合には、その関係性を記載する必要があるかもしれません。
それらを整理しておくことで、自分の事業だけではできないことができるようになったり、あるいは自分がハンドメイド作家として事業を運営するうえで気をつけないといけないことが見えてくるはずです。
なお、多くの方にとっては、そのような関連企業がないことも事実です。
特に関わりのある企業がないときは、この項目は記載しないかたちで進めてもまったく問題ありません。

⑦お借入の状況
お借入の状況では、法人代表者または個人事業主本人が抱えている借入と、年間の返済額を整理します。
年間でどの程度の返済があるかが分かると、私生活と事業運営との両立がイメージしやすくなります。
ここでは自分がしている借入を、事業・住宅・車・教育・カードなど、あらゆる観点で洗い出しておきましょう。
そうすることで、私生活が苦しいにもかかわらず過度な事業投資を行ってしまったり、あるいはハンドメイド作家としての自分自身の報酬設定を誤ってしまうことを防ぎます。
なお、借入があること自体は珍しいことではなく、生活面や設備購入など必要な場面もあります。
それどころか、必要なタイミングで借入を行うことは、事業を加速させるために必要不可欠な手段とも言えます。
借入状況をきちんと示しておくことで、計画全体の透明性が高まり、自分自身の事業理解はもちろん、読み手に安心感を与えることにもつながります。しっかりと記載するようにしましょう。

⑧必要な資金と調達方法
必要な資金では、作品づくりに必要な資金を設備資金・運転資金の観点から整理のうえ、その資金をどのように調達するのかもあわせて整理します。
設備資金には、ハンドメイド作家として制作に使う工具や機材、撮影用の備品、パソコン、オンラインショップの構築費用などが含まれるかもしれません。
必ず複数の業者から見積もりを取り、最も条件のよい業者と契約を結ぶようにしてください。
運転資金では、材料費、人件費、発送費、広告費、光熱費、梱包資材などを見込むことになるでしょう。
作品の販売量や制作の頻度に合わせて必要な分を検討し、まずは数ヵ月分の資金を見込んでおくと、不測の事態にも対応できるような事業計画書に仕上がります。
そして、これらの資金を集めるための調達方法については、自己資金、家族の支援、金融機関の融資など、どのように資金を準備するかを項目別に整理していきます。
まずは自己資金を中心に据えることで、無理のない範囲で現実的な事業に仕上げることができます。

⑨事業の見通し
事業の見通しでは、ハンドメイド事業としてどれくらいの売上を見込み、必要な原価や経費はどれほどとなり、最終的にどれだけの利益が残るのかを現在・将来の両観点で整理します。
事業計画書において、数字面を決める極めて重要な項目ですので、全力で検討するようにしましょう。
まず売上高は、作品の平均販売単価と販売個数をもとに組み立てていくことが基本となるでしょう。
オンラインショップやイベント出店など、販売方法に合わせて現実的な数値を考えていきます。
売上原価については、実際の見積もりで得た材料費などを踏まえ、作品を制作するためにどれほどの費用が必要になるのかを整理していきます。
原価を高くすると、ハンドメイド作家として作品の品質は向上しますが、利益率は悪くなります。反対に原価を低くすると、品質は下がって利益率は上がります。こうしたバランスを考えながら、最適な原価を探っていきましょう。
経費では、人件費、家賃を中心として、それ以外に必要になる費用を積み上げていきましょう。
オンライン完結の事業とする場合は家賃が不要になるかもしれませんし、特殊な事業形態の場合は経費が大きくなるかもしれません。
ここではできる限り細かく必要経費を洗い出し、より実態に近いかたちで整理しておくと、不測の出費で事業が圧迫される可能性も小さくなります。
このようにして収支の流れを整理しておくことで、創業時の損益の見通しを把握しやすくなり、事業としての採算性が見えてきます。
将来的な数字も見極めながら、想定よりも利益が出なかったり赤字になってしまう場合は、どこかで事業内容を見直す必要があります。とことん数字にこだわって、試算していきましょう。

⑩自由記述欄
最後の自由記述欄では、ハンドメイド作家として届けたい思いや、事業を進めるうえで大切にしていきたい考え方など、ここまでで記載しきれていない内容を記載していきます。
作品づくりに込めた気持ちや、選んでくれた人の生活が少しでも楽しくなることを願っていることなど、感情中心の説明をしてもよいでしょう。
あるいは、ここまでの事業計画書の内容をまとめて、要約として説明してもよいでしょう。
自分自身、あるいは第三者が本項目を見たときに、あなたが大切だと考えていることが漏れなく伝わることが重要です。
その名の通り、自由に記述して事業計画書を締めくくりましょう。

ハンドメイドの事業計画書のテンプレート
さて、ここまで日本政策金融公庫のフォーマット(創業計画書)に基づいて、ハンドメイド事業の事業計画書の書き方を解説してきました。
どのような事業計画書にすればよいか、イメージがつかめたと思います。
そのうえで、本章ではハンドメイド事業の事業計画書のテンプレートをご用意しておりますので、ぜひダウンロードしてください。
あくまでも「このように書けばいい」というイメージになりますので、自分自身で事業の特性に応じて、修正することが必要不可欠です。
テンプレートを活用することで、創業計画書の検討スピードがかなり短く、かつ高品質になりますので、上手く活用いただくことをおすすめします。
事業計画書を作成する際の共通ポイント
ここまでご説明したような記入例・テンプレートを参考にしながら、事業計画書を作成いただければと思います。
しかし実際に作成する際は、業種を問わず気をつけていただきたいポイントが3つありますので、ご紹介しておきましょう。
事実を語り、数字を語り、勝ち筋を語る。
この3つを意識・実践することができれば、あなたが作成する事業計画書の品質は格段に向上するはずです。
事実を語る
事業計画書を作成する際は、思いこみで記載するのではなく、事実に基づいて記載するようにしましょう。
例えば、「顧客は〇〇を必要としている」と言われても、手放しで信じることはできません。
一方、「××という調査結果に基づくと、顧客は〇〇を必要としていることが分かっている」と言われると、信じられるはずです。
このような思いこみを各所で記載してしまうと、全体的にフワフワとして抽象的な事業計画書になってしまいます。
一方、一貫した事実に基づいて作成されていると、誰が見ても信頼できる事業計画書に仕上げることができます。
数字を語る
人は数字に対して強い信頼・納得感を示してくれるため、事業計画書では可能な限り数字を扱うようにしましょう。
事業の見通し(収益計画)などは言うまでもなく、市場規模や各種調査結果など、数字を使えば使うほど安心できる事業計画書になります。
「この市場は成長する」と言われるよりも、「この市場は100億円の規模があり、10年後まで年率10%で成長する見込みだ」と言われた方が、誰しも信頼・納得するでしょう。
日本政策金融公庫のフォーマット(創業計画書)は、数字を積極的に使用できるように工夫されていますが、それ以上に数字を多用するに越したことはありません。
勝ち筋を語る
世の中にさまざまな事業がある中、自分がどのようにして顧客に選ばれるかという戦略を徹底的に深掘りすることも必要です。
戦略策定の大きな流れとしては、市場分析を通して業界や顧客の動向を把握し、そのうえで競合の活動を調査し、自分たちの強みが発揮できる領域を見つけていくことになります。
こちらも日本政策金融公庫のフォーマット(創業計画書)に基づくと自ずと考えられるようになっているため安心です。
戦略策定に慣れていない方は、市場分析・競合分析といった難しい話の前に、「自分たちが勝てる理由は何か」を常に念頭に置き、それを自分なりに事業計画書に反映させるだけでも十分です。

ハンドメイド事業が特に気をつけるべきポイント
上記は業種を問わずに注意していただきたいポイントでしたが、ハンドメイド事業の事業計画書において特に注意していただきたいポイントもあります。
ハンドメイド事業に特化して、注意点を簡単に整理しておきましょう。
他作家と世界観を差別化して集客を行い、リピーター獲得の仕組みを構築することが大切です。
他作家と世界観を差別化する
ハンドメイド市場には多くの作家が存在しており、アクセサリーや雑貨などの分野では特に競争が激しくなっています。
その中で選ばれるためには、単に商品を作るだけではなく、ハンドメイド作家として、自分の作品の世界観やコンセプトを明確にし、他の作家と差別化することが重要です。
デザインの方向性、使用する素材、価格帯、ブランドストーリーなどを整理し、自分にしか出せない価値を事業計画書の中でも説明できるようにしておきましょう。
集客は難しいことを覚悟しておく
ハンドメイド事業では、作品を制作すること以上に集客が難しいと言われています。
オンラインショップを作れば自然に売れるわけではなく、ハンドメイド作家としてSNSで発信してもすぐにフォロワーが増えるわけではありません。
イベント出店やSNS運用、オンラインショップ運営など、地道な活動を続けて少しずつ認知を広げていく必要があります。
事業計画書では、集客を楽観的に考えるのではなく、時間をかけて顧客を増やしていく前提で現実的な売上計画を立てることが重要です。
リピーター獲得の仕組みを考える
ハンドメイド事業では、新規顧客だけで売上を伸ばし続けることは非常に難しく、事業を安定させるためにはリピーターの存在が不可欠です。
一度購入してくれた顧客に再度購入してもらうためには、新作情報の発信、ブランドの世界観づくり、丁寧な梱包やメッセージカードの同封など、ハンドメイド作家と顧客との間で継続的な関係づくりが重要になります。
事業計画書においても、新規顧客の獲得だけでなく、どのようにしてリピーターを増やしていくのかという観点で検討できるとよいでしょう。
事業計画書を作成するための3ステップ
最後に、実際に事業計画書を作成する際のステップを見ておきましょう。
本記事で学んだ記入例や、ダウンロードしたテンプレートを活用しつつ、ステップ通り進めていけば最高の事業計画書が手に入るはずです。
作成目的を決めてから構成に落とし込み、各項目を記入したうえで見直しを行っていきましょう。
①事業計画書の目的を決める
本記事の冒頭でもお伝えしましたが、事業計画書を作成する目的は「事業成長のため」と「資金調達のため」の2つに大別されます。あるいは、他の目的で作成する方もいるかもしれません。
どのような場面においても、事業計画書を作成するのであれば何かしらの目的があるはずです。
その目的を言葉にすることが、すべての取り組みの出発点になります。
②目的から逆算して構成を決める
目的が決まれば、どのような事業計画書にすべきかという構成が見えてきます。
事業成長が目的であれば、市場や競合、自社分析などを中心に事業計画書を作成すべきかもしれません。
資金調達が目的であれば、金融機関や投資家目線に立って、提供した資金がどのように使用され、本当に資金回収できるのかといった観点を中心に作成すべきかもしれません。
このように目的に応じて、記載すべき項目や注力して書くべき内容、あるいはExcelやPowerPointなどの形式が異なってきますので、目的から逆算した設計が欠かせません。
本記事でご紹介した日本政策金融公庫のフォーマット(創業計画書)は、どのような場面でも使用できる構成ですが、目的に応じてアレンジしてみてもよいでしょう。
③各項目を記載・見直し・最終化する
事業計画書の構成が決まれば、後は作り込んでいくだけです。
そのうえで、作成後は何度も見直して修正し、納得できる内容に仕上げていきましょう。
自分1人では記載内容に偏りが出たり、間違いに気が付けなかったりすることもありますので、第三者に確認を依頼することも有効です。
また、作成の際は第三者目線に立って考えてみたり、1日程度時間を置いてから再度確認してみると、今まで見つからなかった改善余地が見えてきたりします。

まとめ|目的から逆算して事業計画書を作成しよう
いかがでしたでしょうか。
本記事では、ハンドメイド事業の事業計画書の書き方について、記入例やテンプレートも交えながらご紹介させていただきました。
確かに事業計画書は作成が難しく、ハードルが高いと感じてしまうかもしれません。
しかし、本記事でご紹介した内容を1つずつ丁寧に理解し、乗り越えていけば大丈夫です。
記入例やテンプレートをご活用いただくことで、あなたの挑戦がより一層前に進んでいくことを、心から応援しています。
繰り返しになりますが、今回ご紹介した事業計画書は、日本政策金融公庫の創業計画書のフォーマットに基づいて作成しています。
このようなフォーマットで事業計画書を作成したい方や、日本政策金融公庫の創業計画書そのものを作成したい方は、「Business Jungle 創業計画書作成」が4,800円からサポートさせていただきます。

日本政策金融公庫フォーマットの事業計画書⇒ Business Jungle 創業計画書作成
※日本政策金融公庫以外の用途でもご支援させていただきます。
また、今回ご紹介したフォーマットは、事業計画書としては比較的シンプルな内容ですが、もっと本格的な事業計画書を作成したい方もいるかもしれません。
例えば、以下はオリジナルフォーマットで作成したBusiness Jungleの事業計画書です。
このようなオリジナルフォーマットの事業計画書を作成したい方は、先ほどの「Business Jungle 創業計画書作成」ではなく、「Business Jungle 事業計画書作成」をご利用ください。
日本政策金融公庫以外での資金調達を検討している方や、確実な事業成長を手にしたい方におすすめです。
ご自身の状況に合わせて、「創業計画書作成」または「事業計画書作成」のうち、最適なサービスをお選びください。

オリジナルフォーマットの事業計画書⇒ Business Jungle 事業計画書作成
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