【完全ガイド】創業計画書の「経営者の略歴等」の書き方|5つの必須要素

【完全ガイド】創業計画書の「経営者の略歴等」の書き方|5つの必須要素

日本政策金融公庫の創業融資を検討する際、創業計画書の中でも見落とされがちなのが「経営者の略歴等」の項目です。

事業内容や売上計画など、創業計画書に必要な他項目と比べると文字数も少なく、簡単に書けそうに感じる一方で、実は融資担当者が代表者本人を評価するうえで非常に重視している項目でもあります。

この項目では、どのような経歴を持つ人物が、どのような背景で事業を行おうとしているのかが確認されるため、きちんと記載して融資担当者の信頼を得ることができなければ、融資の失敗に繋がってしまいます。

本コラムでは、創業計画書における「経営者の略歴等」の位置付けを整理したうえで、押さえるべきポイントや必須となる5つの要素について分かりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください!

なお、わたしたち「Business Jungle 創業計画書作成」と一緒に創業計画書を作成したい方は、いつもでご連絡ください。日本政策金融公庫の創業融資において、最も重要になる創業計画書を4,800円から作成代行させていただきます!

本記事の監修 松浦英宗(まつうらえいしゅう)
創業・事業成長に必要なサービスをオールインワンで提供するBusiness Jungleの代表。
外資系戦略コンサルティング会社(アーサー・ディ・リトル・ジャパン)などにおいて、事業戦略立案や事業計画作成に関する豊富な経験を有する。

そもそも創業計画書の「経営者の略歴等」とは

日本政策金融公庫から資金を調達する際、多くの方が記載しなくてはいけないのが創業計画書です。創業計画書は専用のフォーマットが用意されており、以下10つの項目に沿って記載していくことで自身の創業計画をまとめることができます。

その中でも「経営者の略歴等」は、事業計画の実現性を人の側面から確認するための重要な項目です。

創業計画書では、事業内容や収益計画など「計画そのもの」の完成度が注目されがちですが、それらを実際に実行し、継続していくのは経営者本人にほかなりません。

どれだけ魅力的な事業アイデアや市場性が示されていても、それを担う人物の経験や専門性、実務への理解、必要な許認可等が伴っていなければ、計画としての信頼性は高まりません。

このため融資担当者は、経営者の略歴等を通じて、代表者がこれまでどのような環境で、どのような役割を担い、どの程度事業運営に向き合ってきたのかを確認します。

そのため「経営者の略歴等」は、創業計画全体の信頼性を左右する、極めて重要な項目といえます。

「経営者の略歴等」で押さえるべき3つのポイント

創業計画書における本項目は、決して思いつきで書いてはいけません。以下の3点を押さえて記述しなければ、融資担当者から見ると評価できない内容になってしまいます。

1つ目のポイントは、創業計画の内容と紐づくように記載するという点です。

経営者の略歴等は、学歴や職歴をただ並べる項目ではありません。重要なのは、これまでの経験が今回の事業にどう生きるのかを伝えることです。

たとえば飲食店であれば調理や店舗運営、仕入れ、人材育成などの経験がどの程度あるのかなど、創業計画の事業内容と接点のある経歴を中心に記載し、どの経験が強みになるのかを分かりやすく示すことで、計画の実現性が一気に高まります。

2つ目のポイントは、自分自身や事業の魅力をアピールするという点です。

融資担当者が知りたいのは、代表者がこの事業を任せられる人物かどうかです。そのため、略歴や資格は事実として淡々と書くだけでなく、強みが伝わる要素を適切に盛り込むことが大切です。

たとえば実績として、売上や顧客数、担当業務の範囲、責任者経験、表彰歴などがあれば、差し支えない範囲で具体的に記載すると説得力が増します。

また、保有資格や許認可、知的財産等が事業の信頼性や競争優位性につながる場合は、事業への影響が伝わる形で整理することで、代表者と事業の魅力を同時に示せます。

3つ目のポイントは、創業計画の抜け漏れチェックとして活用するという点です。

経営者の略歴等は、創業計画全体の整合性を確認するための、自分自身のチェック項目としても機能します。

たとえば許認可が必要な業種なのに記載がない場合、そもそも許認可の要件を把握できていないと見られる可能性があります。資格が必要な業種で資格の記載がない場合も同様です。また、知的財産や商標の準備状況、過去の事業経験の有無などは、計画の裏付けや差別化要因に直結します。

経営者の略歴等を丁寧に書く過程で、創業計画の不足点や弱点が見つかることも多いため、最終確認の視点としても活用しましょう。

「経営者の略歴等」で押さえるべき5つの要素

経営者の略歴等を評価される内容にするためには、闇雲に情報を書き並べるのではなく、押さえるべき要素を整理して記載することが重要です。

創業計画書では、主に「略歴」「過去の事業経験」「取得資格」「許認可(許可・届出等)」「知的財産等」の5つの要素で構成されます。これらを事業内容と結び付けて記載することで、経営者としての適性や計画の実現性を融資担当者に伝えることができます。

「洋風居酒屋」の創業計画書を例に挙げて、それぞれ詳しく見ていきましょう。

「経営者の略歴等」の書き方|①略歴

略歴では、学歴や職歴を時系列で簡潔に整理して記載します。

ここで重要なのは、すべての経歴を詳細に書くことではなく、今回の創業事業と関連性の高い経歴を中心にまとめることです。勤務先の業種、在籍期間、担当業務、役職などを具体的に記載することで、どのような経験を積んできた人物なのかが伝わりやすくなります。

単なる履歴書ではなく、事業につながる経歴であることを意識しましょう。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「経営者の略歴等」の書き方|②過去の事業経験

「事業を経営していたことはない」「事業を経営していたことがあり、現在もその事業を続けている」「事業を経営していたことがあるが、既にその事業をやめている」から、該当するものを正直に選びましょう。

いずれの選択肢を選んでも有利になるわけではありませんので、正直に記載するようにしてください。ただし、「事業を経営していたことがあり、現在もその事業を続けている」「事業を経営していたことがあるが、既にその事業をやめている」を選ぶ場合は、その理由を問われる可能性があるため、回答を用意しておきましょう。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「経営者の略歴等」の書き方|③取得資格

事業に関連する資格を保有している場合は、必ず記載しましょう。

資格そのものの難易度よりも、その資格が事業運営にどのように活きるのかが重要です。たとえば専門技術を要する業種であれば、技術力や専門性の裏付けとして評価されますし、保健・福祉・建設などの分野では、事業の信頼性を補強する要素にもなります。

反対に、事業に一切関係のない資格は、分かりやすい創業計画書の足かせになりますので、記載する必要はありません。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「経営者の略歴等」の書き方|④許認可(許可・届出等)

許認可が必要な業種の場合、取得状況を記載します。すでに取得している場合は許認可名や申請状況を簡潔にまとめましょう。

許認可が必要な事業にも関わらず許認可に触れないまま創業計画を提出すると、制度理解が不足していると見られる可能性があります。事業開始までの準備が具体的に進んでいることを示すためにも、重要な項目です。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「経営者の略歴等」の書き方|⑤知的財産等

特許、商標、著作権、独自ノウハウなど、事業に関連する知的財産がある場合は記載します。

恐らく多くの方にとっては「特になし」になると思いますが、申請中や取得予定であれば、その状況を簡潔に示すとよいでしょう。

知的財産等は、事業の差別化や競争優位性を示す要素として評価されることがあります。自社ならではの強みがある場合は、経営者の略歴等の中で適切に補足しておくことが重要です。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「経営者の略歴等」の業種別記入例・テンプレート

ここまでで、どのような「経営者の略歴等」が高く評価されるのかご理解いただけたと思います。最後に、業種別の記入例・テンプレートをご紹介しておきましょう。

こちらでご紹介する業種だけでなく、他にもさまざまな業種の記入例・テンプレートをご利用いただけますので、よろしければこちらのコラムにも遊びに来てください。

保険代理店の記入例・テンプレート

ハンドメイド事業の記入例・テンプレート

キッチンカー事業の記入例・テンプレート

ネイルサロンの記入例・テンプレート

ピアノ教室の記入例・テンプレート

民泊・ゲストハウスの記入例・テンプレート

花屋の記入例・テンプレート

バーの記入例・テンプレート

リフォーム事業の記入例・テンプレート

宿泊業(ホテル)の記入例・テンプレート

創業計画書の他項目について知りたい方はこちら

今回ご紹介した項目以外にも、記載方法について詳しく知りたい方は以下のコラムもご参照ください!

まとめ|「経営者の略歴等」をマスターしよう!

創業計画書における「経営者の略歴等」は、単なる経歴紹介の欄ではありません。

どのような人物が、どのような経験を積み、どのような覚悟で事業に取り組もうとしているのかを、融資担当者に伝えるための重要な項目です。

本コラムで解説してきたとおり、評価される「経営者の略歴等」には共通点があります。

創業計画の内容と経歴がしっかり紐づいていること、代表者自身や事業の強みが具体的に伝わることです。これらが揃うことで、事業計画の実現性は人の側面から裏付けられます。

また、「経営者の略歴等」を丁寧に書く過程は、創業計画の最終チェックにもなります。許認可や資格の漏れ、経験不足の部分、説明が弱い点に気付くきっかけとなり、計画全体の完成度を高めることにもつながります。

本コラムや業種別テンプレートを参考にしながら、自身の強みが伝わる「経営者の略歴等」を作成し、創業計画書の完成度を一段高めていきましょう!

わたしたち「Business Jungle 創業計画書作成」は、勇気を出して創業しようとしている、あるいは既に創業しているあなたを応援しています。

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