事業計画書は、新しく事業を始める際、あるいは既存事業を発展させる際に、必ず必要となる資料です。
その用途は、自分自身の頭を整理するため、金融機関に提出して融資を獲得するためなどさまざまです。そして、作成手段としてはパワーポイント(ppt)が最も多いでしょう。
しかし、いざ事業計画書を作成しようとすると、すぐに「そもそも事業計画書はどのようにして作成すればいいのか」「パワーポイントには自信がない」という壁に直面してしまいます。
そのため、本コラムでは誰もが納得する事業計画書を、パワーポイントで作成する方法についてプロが徹底解説します。
スタートアップの創業・事業成長に必要なあらゆる機能を提供する、わたしたちBusiness Jungleが作成した事業計画書のパワーポイントサンプルをもとに解説していきますので、きっと具体的な作成イメージを持っていただけるはずです。ぜひ最後までご覧ください!
本記事で作成できる事業計画書のサンプル
Business Jungleと一緒に、こんな事業計画書を作成したい方はぜひご連絡ください。刺さる事業計画書を9,800円から作成代行させていただきます!

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本記事の監修 松浦英宗(まつうらえいしゅう)
創業・事業成長に必要なサービスをオールインワンで提供するBusiness Jungleの代表。
外資系戦略コンサルティング会社(アーサー・ディ・リトル・ジャパン)などにおいて、事業計画書作成や事業戦略立案に関する豊富な経験を有する。
事業計画書の無料テンプレート
最初に、本コラムをご覧くださっている皆さまに、事業計画書の無料テンプレートをプレゼントさせていただきます。
冒頭でご紹介させていただいた事業計画書のサンプルを、パワーポイント(ppt)にしたものになります。ご自身で文章や画像を調整いただければ、完成度の高い事業計画書を仕上げることができます。
ただし、事業計画書のテンプレートは、そのまま使用してはいけません。事業ごとに最適な構成・内容がありますので、ぜひ「自分にとって最適な事業計画書とは何か」を徹底的に検討のうえ、自分なりのアレンジをしてみてください!
※権利の関係上、ダウンロード資料では一部画像を削除しております。

財務モデルの無料テンプレート
財務計画を作成する際に使用するExcelの財務モデルについても、テンプレートをお送りさせていただきます。ご自身の事業にあてはめて、登場する項目や数字を調整してみてください!

パワーポイント版の事業計画書の基本構成
ここからは本題に入っていきましょう。
まず、事業計画書には決まりきった型はありません。しかしながら、どのような事業計画書でも網羅しておくべき基本的な構成というものは存在します。
具体的には以下のような構成が、最も多く使用されているでしょう。市場分析や競合分析に基づき、自社戦略を策定のうえ、活動計画や財務計画に落とし込むという流れです。次章以降で、各構成要素について詳しく見ていきます。
パワーポイント版の事業計画書のあるべき構成
①表紙
②目次
③エグゼクティブサマリ
④目指す姿
⑤市場分析(1/2):業界の規模・成長性
⑥市場分析(2/2):顧客の抱える課題
⑦競合分析(1/2):競合の一覧
⑧競合分析(2/2):競合のポジショニング
⑨自社戦略(1/4):Product(商品・サービス)
⑩自社戦略(2/4):Price(価格)
⑪自社戦略(3/4):Place(販売方法)
⑫自社戦略(4/4):Promotion(販促方法)
⑬活動計画
⑭財務計画(1/2):数値推移
⑮財務計画(2/2):数値根拠
⑯裏表紙
①表紙
パワーポイントの事業計画書では、まずは表紙から始めましょう。
どのような用途であれ、表紙が読み手の第一印象を決めます。シンプルな文字と、インパクトのある画像を使用すると、初心者でも美しい表紙に仕立てることができます。

②目次
疎かにされがちですが、目次も忘れてはいけません。
目次の役割は、事業計画書のスタートで資料全体の構成を示すことです。言い換えると、事業計画書における航海図のような役割を果たしてくれます。
皆さまも、資料の全体像が説明されておらず、淡々と説明が続くだけの資料を見たことはないでしょうか。きっと、読みにくい・理解しにくいと感じたはずです。
そのため、きちんと目次スライドを用意して、読み手を安心させてあげる必要があります。

③エグゼクティブサマリ
目次と同様の理由から、エグゼクティブサマリも忘れてはいけないスライドです。
エグゼクティブサマリとは、つまりパワーポイント資料全体の要旨を指します。これさえ読めば、資料の概要がすべて理解できるスライドです。
読み手の目線に立つと、資料の最初で概要を理解することができるため、後続のスライドの位置付けやメッセージがより明確になり、読み進めやすくなります。
特に事業計画書を、上司や金融機関など、時間がない方に対して見せる場合は絶対に盛り込むべき内容です。1分でまとめを説明して興味を惹き付け、その後にじっくりと詳細を語っていきましょう。

④目指す姿
目指す姿はあまり聞いたことがないかもしれませんが、事業計画書においては必ず盛り込む必要があります。
目指す姿は、ミッションやビジョン、パーパスといった言葉に置き換えても問題ありません。要するに、「事業を通して最終的に何を実現したいのか」というゴールを指します。
あなたの事業は何のために行うのでしょうか。お金儲けのため、社会課題の解決のため、昔からの夢を実現させるため。さまざまな理由があると思いますが、事業はあくまで手段であって目的ではありません。
目指す姿では事業の目的をきちんと言語化します。この後に続く各種の分析や戦略は、この目的を達成するために取り組むものであるため、パワーポイントの序盤で言及しておく必要があるわけです。

⑤市場分析(1/2):業界の規模・成長性
さあ、ここからは事業の中身を決めるための分析を行っていきましょう。まずは、市場分析からです。
市場分析では、業界について分析する「業界の規模・成長性」と、顧客について分析する「顧客の抱える課題」を整理します。パワーポイント上では1スライドで表現しても、2スライドに分割してもよいですが、紙面に余裕があれば分割バージョンで整理していくと分かりやすいでしょう。
そのうえで、業界の規模・成長性について詳細を解説すると、その名の通り、時系列で市場推移を示します。期間は過去5~10年程度を取り、将来予測の数字を入れても問題ありません。
対象事業の属する市場の規模が小さい、あるいは成長していない場合、事業としての価値が薄くなってしまいます。そのため、本スライドを通して、有望な市場であることを証明する必要があるわけです。

⑥市場分析(2/2):顧客の抱える課題
市場分析における次の観点は「顧客の抱える課題」であり、業界動向という大きな目線ではなく、小さな目線で顧客を捉えていきます。
事業を成功させるためのポイントは、顧客を深く理解することです。顧客が現状何を考えていて、どのような課題を抱えているのかを知らなければ、その課題を解決するためのソリューション(事業内容)も検討することができません。
可能であればインタビューなども実施して、顧客をできる限り具体化し、パワーポイントで整理していきましょう。顧客を真に理解する者が、顧客の課題を解決することができます。

⑦競合分析(1/2):競合の一覧
市場分析の次は、競合分析に取り組んでいきましょう。
まずは、シンプルに自分の事業の競合となり得る相手をリストアップしていくことから始めます。その際は、どのような観点で整理すると、競合を理解しやすいかを考えながら取り組んでみてください。
例えば、一言で競合と言っても、提供方法・地域・提供機能・サービス概要など、整理の仕方はさまざまあるでしょう。このように競合の構成要素を分解して整理していくことで、よりクリアに競合を捉えることができるようになります。
競合の一覧化は骨の折れる作業ですが、次スライドにて分析する競合のポジショニングにおいて、非常に大切なインプットにあたります。根気強く取り組んでいきましょう。

⑧競合分析(2/2):競合のポジショニング
本スライドでは、前スライドで一覧化された競合の情報をもとに、市場を細分化します。そのうえで、細分化された市場のどこでなら競合と勝負しなくてよいか、あるいは勝負しても勝てるのかを特定することが、本スライドの目的です。
商品・サービスにあふれる現代の世の中では、競合と同じものや劣るものを提供しても事業として成立しません。そのため、どのようにして競合に打ち勝っていくのかという観点が必要不可欠です。
パワーポイント上で市場を2つの観点(2軸)で細分化し、競合が少ない領域や、競合に勝てる領域を見つけてください。その領域において、あなたは事業を展開していくことになります。

⑨自社戦略(1/4):Product(商品・サービス)
ここまでで市場・競合の分析は完了しており、どのような市場で、どのようなポジションを築けばいいのか、きっと整理できているはずです。
そのうえで、ここからは自社について考えていきますが、その際は4Pと言われる網羅性を担保してくれるフレームワークを使用して、Product(商品・サービス)、Price(価格)、Place(販売方法)、Promotion(販促方法)について考えることをおすすめします。
まず、Product(商品・サービス)では、どのような商品・サービスを提供するのかを説明します。ポイントは、あくまでもどのような価値を提供するのかに絞って説明することです。
Price(価格)、Place(販売方法)、Promotion(販促方法)については別途パワーポイントで整理するため、提供価値に絞って説明することでブレない検討が可能になるでしょう。
あなたがやりたいと思っている事業、既に取り組んでいる事業を、市場・競合分析の結果に基づいてまとめていきましょう。
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⑩自社戦略(2/4):Price(価格)
次は、Price(価格)について考えていきます。
価格設定の方法は主に3つあり、①コストから逆算して設定する、②競合価格を踏まえて設定する、③自社の商品・サービスの提供価値に基づいて設定する、という選択肢が挙げられます。
分かりやすいのは、①と②で、コストを下回らない(つまり赤字にならない)かつ競合よりも少しだけ低い価格にするという方針です。しかしながら、創業当初はあえて赤字を許容して集客を優先する、あるいは競合よりも高い価格を設定してプレミア感を出すという方法もありますので、あなたの事業の状況に合わせて設定することが大切です。
なお、③の設定方法については、現在世の中に登場していない新しい商品・サービスが対象となることが多いです。その際は、類似商品・サービスの価格設定方法を模倣する、顧客にインタビューしてみるなど、自社に応じた工夫が必要となります。
価格は商品・サービスが顧客に刺さるかを左右する大きなポイントです。感覚ではなく理論を通して最適な価格を見つけ、パワーポイント上で表現してください。
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⑪自社戦略(3/4):Place(販売方法)
Place(販売方法)においては、どのようにして商品・サービスを顧客に届けるのかを考えます。ここでは、実店舗を持つ事業と持たない事業で、記載内容が大きく変わります。
実店舗を持つ場合は、ターゲットとしている顧客像や予算などから、出店場所について深く検討する必要があります。他にも、通販などのオンライン対応を行う場合は、専用HPも必要になるでしょう。
一方、実店舗を持たない場合は、HPはもちろんのこと、他にも各種プラットフォーム(フリーランスマッチングサイト、企業用SNS など)の登録なども必要になるかもしれません。
いずれにせよ、ここでは顧客があなたの商品・サービスと出会う場を検討することになります。出会い方が異なれば、商品・サービスの利用有無も異なります。顧客に信頼してもらうためには、どのような販売方法が最適なのかを考えましょう。
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⑫自社戦略(4/4):Promotion(販促方法)
自社戦略の締めくくりとして、Promotion(販促方法)についてパワーポイントでまとめましょう。
繰り返しになりますが、現代の世の中は商品・サービスにあふれています。それゆえに、ただ単純に商品・サービスの提供を開始しても、誰もあなたを見つけてくれません。
そのため、昨今特に重要性が増しているのが販促方法になります。顧客にあなたの商品・サービスをどのようにして気が付かせるか、興味を持ってもらうか、購入してもらうか。これらすべての成否が集客にかかっています。
例えば、有料広告の掲載・紹介キャンペーンの導入・ニュースでの取り上げなど、集客の方法は無限にあります。そして、もちろん、予算を湯水のように使えるわけでもありません。
さまざまな施策を洗い出したうえで、実現可能性や効果から施策を評価し、優先的に取り組むべき販促方法を決定する必要があるわけです。
いずれの方法においても、恐らくあなたが想定しているよりも集客は難しいものです。試行錯誤を繰り返しながら、最適な集客方法を見つけてください。
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⑬活動計画
ここまで、市場・競合や自社戦略について検討してきました。しかし、そうした計画は実行されなければ、考えていないことと同義です。
せっかく考えた計画を絵に描いた餅で終わらせないためにも、どのようにして計画を実現させていくのかを具体化するのが本スライドの役割です。
ここでは、事業をいくつかのフェーズに区切って、いつまでに何を達成するのかを整理しましょう。そうすることで、パワーポイントの冒頭で定義した目指す姿を、一足飛びではなく、段階的・現実的に実現することができるようになります。
作成する際は、対象期間が長すぎても短すぎてもいけません。おおよそ5年~10年程度を目安に、何に取り組んでいくのかを考えましょう。

⑭財務計画(1/2):数値推移
ここまで来れば、後は数字を作り込んでいくだけです。売上や当期純利益など、事業の主要財務指標の実績値・予測値をパワーポイントにまとめていきましょう。
財務指標は本スライドのような数値だけの推移グラフと、後述するような数値根拠を分けて記載すると分かりやすいでしょう。
推移グラフでは、毎年数値が向上している必然性はありませんが、やはり長期的に見て成長していることが事業としての最低条件です。自分の生活を担保するだけの業績、社員を支えるための業績、上場するための業績など、あなたがどこまでを目指したいかを踏まえて数値を試算してください。

⑮財務計画(2/2):数値根拠
数値推移を表現した後が、それらがどのような方法で試算されているかを説明します。
思いつきで納得感のない数字には価値がなく、いかに合理的に数値が算出されているかが、事業計画書の信頼を左右します。可能であれば、細かな財務数値を並べ、それぞれの算出根拠を詳しく整理していきましょう。
その際は、Excelで整理しておくと、後々試算の前提が変更されても調整が容易になります。また、Excelであればパワーポイントにも容易に貼り付けて活用することができます。
こちらにExcelで作成した財務モデルのサンプルをご用意させていただきましたので、ぜひご活用くださいませ。



⑯裏表紙
パワーポイントの最後には、裏表紙もつけておきましょう。
裏表紙は「これで資料が終わり」というメッセージを読み手に伝える役割を持っていますので、裏表紙を設けることで、読み手も資料の完結を理解することができます。
なお、裏表紙には事業を通して目指す姿を記載してもよいでしょうし、あるいは連絡先情報を記載して読み手の行動(問い合わせ など)を誘導してもよいでしょう。

まとめ|事業計画書をパワーポイントで作成しよう
本コラムでは、事業計画書をパワーポイントで作成する方法について詳しく説明させていただきました。
事業計画書の作成は、ハードルが高いと感じるかもしれませんが、決して怖がる必要はありません。今回ご紹介したテンプレートや基本構成を踏まえて、自分なりに最高の事業計画書を作成してください。
あなたの想いが、事業計画書を通して言葉になり、そして行動につながっていくことを心から応援しております。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!
Business Jungleと一緒に事業計画書を作成したい方はぜひご連絡ください。刺さる事業計画書を9,800円から作成代行させていただきます!

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