【完全ガイド】創業計画書の「取扱商品・サービス」の書き方|10つの必須要素

【完全ガイド】創業計画書の「取扱商品・サービス」の書き方|10つの必須要素

日本政策金融公庫の創業融資を検討する際、創業計画書の中でも特に重要な項目の1つが「取扱商品・サービス」です。

この項目は、どのような事業を行い、どのように売上を生み出していくのかを伝える役割を持っており、創業計画全体の土台となります。

一方で、取扱商品・サービスの記載が抽象的であったり、思い込みだけで書かれていたりすると、融資担当者は事業の実現性を正しく判断できません。結果として、融資も実行されません。

本コラムでは、創業計画書における取扱商品・サービスの位置付けを整理したうえで、押さえるべきポイントと10の必須要素について、分かりやすく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!

なお、わたしたち「Business Jungle 創業計画書作成」と一緒に創業計画書を作成したい方は、いつもでご連絡ください。日本政策金融公庫の創業融資において、最も重要になる創業計画書を4,800円から作成代行させていただきます!

本記事の監修 松浦英宗(まつうらえいしゅう)
創業・事業成長に必要なサービスをオールインワンで提供するBusiness Jungleの代表。
外資系戦略コンサルティング会社(アーサー・ディ・リトル・ジャパン)などにおいて、事業戦略立案や事業計画作成に関する豊富な経験を有する。

そもそも創業計画書の「取扱商品・サービス」とは

日本政策金融公庫から資金を調達する際、多くの方が記載しなくてはいけないのが創業計画書です。創業計画書は専用のフォーマットが用意されており、以下10つの項目に沿って記載していくことで自身の創業計画をまとめることができます。

その中でも「取扱商品・サービス」は、創業計画書全体の中で最も事業内容が具体的に問われる項目です。

事業の概要、商品やサービスの中身、価格設定、販売方法、競合との違いなどが一体となって評価されるため、この項目の完成度が低いと、どれだけ他の項目を丁寧に書いても説得力が弱くなってしまいます。

間違いなく、創業計画書の中でも特に力を入れて書かなければいけないパートです。

「取扱商品・サービス」で押さえるべき3つのポイント

創業計画書における本項目は、決して思いつきで書いてはいけません。以下の3点を押さえて記述しなければ、融資担当者から見ると評価できない内容になってしまいます。

1つ目のポイントは、事業の概要を分かりやすく説明するという点です。

取扱商品・サービスでは、事業内容を知っている前提で書くのではなく、初めて読む第三者にも伝わる表現を意識する必要があります。

誰に対して、何を、どのような形で提供し、どのように収益を得る事業なのかを整理して記載することで、融資担当者が事業全体を正確に把握できるようになります。

専門用語や抽象的な表現を避け、事業の全体像が一読で理解できる構成を心がけましょう。

2つ目のポイントは、市場環境や競合動向を踏まえて自社の差別化ポイントを明らかにするという点です。

同じ業種・業態の事業はすでに数多く存在しているため、取扱商品・サービスでは、なぜあなたの事業が生き残れるのかを明確に示す必要があります。

競合と比較した際の価格、品質、提供方法、ターゲット層などを整理し、自社ならではの強みを具体的に説明することで、事業としての優位性と継続性を伝えることができます。差別化の根拠が曖昧な場合、融資担当者には計画の弱さとして映ってしまいます。

3つ目のポイントは、思い込みではなく定量的な調査結果を提示するという点です。

需要があると思う、競合が少ないと思うといった主観的な表現だけでは、事業の現実性は評価されません。

市場規模、想定顧客数、客単価、営業日数など、可能な限り数値を用いて説明することで、あなたの単なる考えではなく、根拠のある事業計画であると判断できます。

定量的な根拠が示されていることで、融資担当者は事業の再現性や実行可能性を具体的にイメージできるようになるわけです。

「取扱商品・サービス」で押さえるべき10つの必須要素

取扱商品・サービスは、創業計画書の中でも特に情報量が多く、事業の実態が最も問われる項目です。融資担当者はこの章を通じて、事業の中身が具体的か、収益構造が現実的か、計画全体と矛盾がないかを確認しています。

そのため、思いついた内容を断片的に書くのではなく、以下10つの要素を整理しながら記載することが重要です。

「洋風居酒屋」の創業計画書を例に挙げて、それぞれ詳しく見ていきましょう。

「取扱商品・サービス」の書き方|①事業内容

事業内容では、どのような形態の事業を行うのかを簡潔に示します。

ここで重要なのは、専門用語や業界内の言葉を多用せず、第三者が読んでも事業の姿が具体的にイメージできるように説明することです。
事業内容は、この後に続く価格設定、集客方法などすべての土台となるため、簡潔でありながらも全体像が伝わる表現を意識しましょう。
2行という短いスペースですが、「これさえ読めばあなたの事業内容が分かる」状態を目指します。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「取扱商品・サービス」の書き方|②取扱商品・サービスの内容

取扱商品・サービスの内容では、実際に顧客に提供するものを最大3つ具体的に説明します。

単に商品名やサービス名を列挙するのではなく、どのような価値を提供するのか、どのような特徴があるのかなど、内容をよりイメージしやすくなるような補足をしておくとよいでしょう。
複数の商品やサービスがある場合は、主力となるものと補助的なものを区別し、売上の中心が何になるのかを明確にし、想定される売上シェアという形で定量面にも落とし込みます。
また、価格帯、提供方法、対応範囲、オプションの有無などにも触れることで、事業の実態がより具体的に伝わり、計画の信頼性が高まります。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「取扱商品・サービス」の書き方|③客単価(飲食・小売等)

飲食業や小売業などでは、1人あたりの平均客単価が売上計画の根拠になります。

そして客単価は、提供する商品構成や価格帯、ターゲット層と整合している必要があります。
たとえばランチ中心なのか、ディナー比率が高いのか、リピート利用を想定しているのかによって、妥当な水準は変わります。
周辺相場や競合店の価格帯を踏まえた現実的な数値を設定し、その根拠が説明できる状態にしておくことが重要です。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「取扱商品・サービス」の書き方|④受注(販売)単価(建設・製造等)

建設業や製造業、業務委託型ビジネスなどでは、1件あたりの受注単価が売上の前提となります。

どの程度の規模の案件を想定しているのか、単発案件なのか継続契約なのかといった点も念頭に置くことで、より精緻な試算ができるはずです。受注単価が高い場合は、その根拠となる技術力や実績、取引先像が説明できることが求められるかもしれません。
売上高との整合性を意識しながら、無理のない想定になっているかを確認することが大切です。

なお、「受注(販売)単価」の考え方が合致しないような事業の場合は、無理に記載する必要はありません。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「取扱商品・サービス」の書き方|⑤営業日数(月)(飲食・小売等)

1か月あたりの営業日数は、売上の最大値を左右する重要な要素です。

定休日や臨時休業、仕込み日などを考慮したうえで、現実的な営業日数を設定する必要があります。過剰に多い営業日数は、体制や人員に無理がある印象を与える一方、少なすぎると売上確保に疑問を持たれます。
創業後の運営を具体的にイメージしながら、無理のない日数を設定しましょう。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「取扱商品・サービス」の書き方|⑥定休日(飲食・小売等)

定休日がある場合は、実態に即して記載するようにしましょう。週1日なのか、週2日なのか、固定休なのか変動制なのかを明確にします。

人件費や代表者の稼働時間、長期的な運営を考えたうえで設定されているかが評価されることになります。
計画的に休みを設けていることは悪いことではなく、むしろ事業を安定的に続ける意識の表れとして評価されるでしょう。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「取扱商品・サービス」の書き方|⑦営業時間(飲食・小売等)

営業時間は、ターゲット顧客の行動パターンと合っているかが重要です。立地条件や周辺環境、競合店の営業時間なども踏まえて設定しましょう。

長時間営業であれば人件費や体力面への配慮が必要になりますし、短時間営業であれば売上確保の方法が問われます。
売上計画や人件費計算と矛盾がないかを意識しながら記載することが大切です。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「取扱商品・サービス」の書き方|⑧セールスポイント(自社の強み)

セールスポイントでは、なぜ顧客が自社を選ぶのかを明確にします。

価格が強みなのか、品質や技術なのか、対応力や専門性なのかを整理し、競合との違いが伝わる表現を心がけましょう。誰にでも当てはまる抽象的な強みではなく、自社ならではの背景や経験に基づいた内容にすることで説得力が増します。
この項目は、後続の販売戦略や競合分析とも密接につながります。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「取扱商品・サービス」の書き方|⑨販売ターゲット・販売戦略(集客方法)

どのような顧客を想定しているのか、そしてどのようにして集客するのかを具体的に示しましょう。

年齢層、性別、地域、利用シーンなどを整理し、なぜその層を狙うのかを説明できる状態にしておくことが重要です。集客方法についても、事業規模や開業初期の体制に合った現実的な手段を選びましょう。
ターゲットと集客方法が一致しているかが、融資担当者のチェックポイントになります。あなたの事業が成立するかを左右する極めて重要な項目であるため、注力して取り組みましょう。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「取扱商品・サービス」の書き方|⑩競合・市場など自社を取り巻く状況

市場環境や競合状況を把握しているかどうかは、事業の理解度や実現性を担保するために重要な要素です。

競合が多い場合は、その中でどのような立ち位置を取るのかを整理する必要があります。競合が少ない場合でも、なぜ少ないのか、今後参入が増える可能性はないのかといった視点が求められます。
市場を冷静に見たうえで戦略を考えていることが伝わると、計画全体の信頼性が高まります。思いつきではなく、定量的な調査結果に基づいて根拠を示せるとなお良いでしょう。

出所:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード 創業計画書記入例 洋風居酒屋」より引用

「取扱商品・サービス」の業種別記入例・テンプレート

ここまでで、どのような「取扱商品・サービス」が高く評価されるのかご理解いただけたと思います。最後に、業種別の記入例・テンプレートをご紹介しておきましょう。

こちらでご紹介する業種だけでなく、他にもさまざまな業種の記入例・テンプレートをご利用いただけますので、よろしければこちらのコラムにも遊びに来てください。

保険代理店の記入例・テンプレート

ハンドメイド事業の記入例・テンプレート

キッチンカー事業の記入例・テンプレート

ネイルサロンの記入例・テンプレート

ピアノ教室の記入例・テンプレート

民泊・ゲストハウスの記入例・テンプレート

花屋の記入例・テンプレート

バーの記入例・テンプレート

リフォーム事業の記入例・テンプレート

宿泊業(ホテル)の記入例・テンプレート

創業計画書の他項目について知りたい方はこちら

今回ご紹介した項目以外にも、記載方法について詳しく知りたい方は以下のコラムもご参照ください!

まとめ|「取扱商品・サービス」をマスターしよう!

創業計画書における「取扱商品・サービス」は、単なる商品説明の欄ではありません。どのような事業を行い、どのような仕組みで売上を生み出し、どのように継続していくのかを、具体的かつ現実的に示すための重要なパートです。

本コラムで解説してきたとおり、評価される「取扱商品・サービス」には共通点があります。
事業の全体像が分かりやすく整理されていること。
市場環境や競合を踏まえたうえで、自社の強みや立ち位置が明確になっていること。
そして、思い込みではなく、数値や根拠に基づいて計画が組み立てられていること。

10つの必須要素を一つひとつ丁寧に整理していくことで、売上計画や資金計画との整合性も自然と高まり、創業計画書全体の完成度が大きく向上していくはずです。

本コラムや業種別テンプレートを参考にしながら、自分の事業を客観的に見直し、融資担当者に納得してもらえる内容へと磨き上げていきましょう。

わたしたち「Business Jungle 創業計画書作成」は、勇気を出して創業しようとしている、あるいは既に創業しているあなたを応援しています。

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