MVVCとは?意味や企業事例、MVVにC(カルチャー)を加える理由

MVVCとは?意味や企業事例、MVVにC(カルチャー)を加える理由

近年、多くの企業がMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を定め、自社のゴールや意思決定の軸を明確にしようとしています。
不確実で変化の激しい時代において、企業として何を目指し、どのようにたどり着くのかを言語化する重要性は、ますます高まっています。

こうした中で注目されているのが、MVVにカルチャーを加えたMVVC(ミッション・ビジョン・バリュー・カルチャー)という考え方です。
バリューという会社から示す価値観だけでなく、カルチャーという社員自身が作り上げる価値観を両立させることで、より効率的にゴールに向かっていくことができます。

本記事では、MVVCの基本的な意味、MVVとの違いや使い分け、企業事例、そして具体的な策定・浸透の進め方までを体系的に解説します。
企業から与えるルールだけではなく、社員と一緒に作り上げる文化に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

なお、わたしたち「Business Jungle MVV・パーパス策定」と一緒にMVV・パーパスを策定したい方、あるいは浸透させたい方は、いつでもご連絡ください。外資戦略コンサルやデザイナー出身者を含む多様な専門チームが、全力でサポートさせていただきます!

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本記事の監修 松浦英宗(まつうらえいしゅう)
創業・事業成長に必要なサービスをオールインワンで提供するBusiness Jungleの代表。
外資系戦略コンサルティング会社(アーサー・ディ・リトル・ジャパン)などにおいて、事業戦略立案やMVV・パーパスの策定・浸透に関する豊富な経験を有する。

MVVCとは

MVVCとは、ミッション・ビジョン・バリュー・カルチャーの頭文字を取った言葉であり、企業のゴールと到達方法を整理するためのフレームワークです。

企業には多くの社員が所属しますが、各社員がそれぞれの思いをもとに活動してしまうと、非常に非効率な組織になってしまいます。
そのため、社員に企業として目指すゴールを示し、そこに至るための方法まで提示することで、ゴールに向かって突き進む効率的な組織にすることがMVVCの目的になります。

本章では、まずミッション(果たすべき使命)・ビジョン(将来の理想的な姿)・バリュー(大切にしたい価値観)・カルチャー(活動の土台になる文化)にはどのような意味・役割があるのかを解説していきます。
MVVCの理解に必要となる前提知識を身につけていきましょう。

概念定義
M(Mission:ミッション)果たすべき使命
V(Vision:ビジョン)将来の理想的な姿
V(Value:バリュー)大切にしたい価値観
C(Culture:カルチャー)活動の土台になる文化

M(ミッション)とは

ミッションとは、「果たすべき使命」を示した概念であり、ミッションがあることで企業は目指すべきゴールを示すことができます。

社員の立場で考えると、ゴールがなければ努力し続けることができません。また、その会社に所属する意義も見出せません。
こうした事態を防ぎ、社員のモチベーションを向上させるためにもミッションは必要です。

MVVCで最も有名な企業の一つであるマネーフォワードでは、「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションを掲げており、マネー(お金)+フォワード(前)という社名を体現した内容になっています。

V(ビジョン)とは

ビジョンとは、「将来の理想的な姿」を示した概念であり、企業が目指すゴールに具体性を加える役割があります。

ミッションは果たすべき使命という説明はしましたが、遠い未来の話であるがゆえに、抽象的でイメージしにくいという欠点があります。
そのため、ビジョンを通してゴールを具体化することで、最終的なゴールを示しつつも具体性を担保することが必要になります。

マネーフォワードの例を挙げると、「すべての人の、『お金のプラットフォーム』になる」というビジョンを掲げています。
「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションに対して、より具体的なイメージが湧いてくるはずです。

V(バリュー)とは

バリューとは、「大切にしたい価値観」を示した概念であり、ゴールへの到達方法を示す役割があります。

ミッションやビジョンを通してゴールを示されるだけでは、ゴールにたどり着くことはできません。
ゴールを示したうえで、どのような方法でたどり着けばいいのかを同時に示す必要があり、それがバリューの役割です。

マネーフォワードでは、「User Focus」「Tech & Design」「Fairness」という3つのバリューを会社から示すことで、ゴールにたどり着く方法を説明しています。

C(カルチャー)とは

カルチャーとは、「活動の土台になる文化」を示した概念であり、バリューと同様にゴールにたどり着くための方法を示してくれます。

これだけ聞くと、バリューとの違いが分からないと思いますが、両者の違いは「誰から発せられる言葉か」という観点で整理できます。
つまり、バリューが会社から提示されたルールであることに対し、カルチャーは社員自身が作っていくルールであるという関係性です。

企業としてのルールを定めるという意味でバリューは必要ですが、それだけでは社員の思いとまったくかけ離れたルールが描かれてしまうかもしれません。
しかし、カルチャーがあることで、社員全員の「こうありたい」と思う姿が集まって、実態に即した価値観が形成されるわけです。

マネーフォワードでは、「Speed」「Professional」「Teamwork」「Respect」「Evolution」「Fun」がカルチャーとして定義されており、同社で自然と守られるルールや雰囲気として定着しています。

MVVCとMVVとの違い

MVVCとMVVの違いは、その文字を見ればわかる通り、C(カルチャー)という要素を含むかどうかにあります。

MVVは、企業としてのゴールとそこに至るための方法を示したフレームワークです。
一方でMVVCは、MVVに加えて、社員一人ひとりがどのようにその価値観を解釈し、どのように行動として体現していくのかまでを含めて設計する点が違いです。

つまり、MVVが会社から一方的に提示されるルールであるのに対し、MVVCは社員自身が主体となって文化を形成していくことまでを前提としたフレームワークと言えるでしょう。

本章では、MVVCとMVVの違いについて、もう少し具体的に考えていきます。

MVVとは

繰り返しになりますが、MVVとはミッション・ビジョン・バリューの頭文字を取った言葉であり、企業のゴールと到達方法を整理するためのフレームワークです。

ミッションで果たすべき使命を示し、ビジョンで将来の理想的な姿を描いてゴールに具体性を付与し、バリューでそのゴールにたどり着くためのルールを定義します。
これにより、社員が同じ方向を向いて意思決定できる状態をつくることができます。

古くから多くの企業で採用されているフレームワークであり、組織の軸を明確にするうえで非常に有効です。
ただし、バリューは会社から提示されたルールにとどまっているため、押し付けに感じられたり、現場との乖離が生まれてしまうケースも少なくありません。

MVVにC(カルチャー)を加える理由

MVVにC(カルチャー)を加える理由は、会社が定めたルールであるバリューに対して、社員一人ひとりの納得感を接続するためです。

バリューは企業として守るべきルールを示す重要な要素ですが、それだけでは社員の実感と乖離してしまう可能性があります。
その結果、掲げているにもかかわらず共感を得られず、実践されない状態に陥ることもあります。

一方のカルチャーは、社員一人ひとりが「会社として、あるいは会社に属する社員としてどうあり続けたいか」を自分の言葉で解釈したものです。
会社で大切にされている思いが積み重なって、明文化されたものと言い換えてもよいかもしれません。

バリューとカルチャーが両立することで、企業として大切にすることと、社員として大切にすることが重なり合います。
その結果、組織全体が同じ方向に向かいながらも、一人ひとりが納得して行動できる状態が生まれ、ゴールに向かうスピードと質を高めることができます。

MVVCが向いている企業とは

MVVCは有効なフレームワークではありますが、すべての企業にそのまま当てはまるものではありません。

企業の成長段階や組織の状態によっては、MVVだけで十分に機能するケースもあれば、MVVCまで踏み込むことが推奨されるケースもあります。
自社にとってどのようなフレームワークが適しているのかを見極めることが重要です。

本章では、MVVCのメリットとデメリットを整理しながら、MVVとの使い分けについても具体的に解説していきます。

MVVCのメリット

MVVCの特徴を理解するためには、そのメリットとデメリットを整理することが重要です。

まず最大のメリットは、バリューとカルチャーを両立させることで、企業としてのルールと社員一人ひとりの納得感を接続できる点でしょう。
会社から提示される価値観と、社員自身が体現する価値観が重なり合う結果、組織としてのゴールに向かって一直線に進んでいくことができます。

与えられたルールだけで納得することは難しいです。
社員が自分の言葉で価値観を解釈し、文化として言語化するプロセスを経ることで、当事者意識が生まれやすくなります。

MVVCのデメリット

一方、MVVCにはメリットだけではなく、デメリットも存在しています。

まず策定に時間がかかってしまう点がデメリットとして挙げられます。
カルチャーは社員とともに作り上げていく必要があるため、一定の期間をかけて対話や整理を行うことが不可欠です。

さらに、バリューに加えてカルチャーという新しい概念が登場することで、社内での理解が追いつかない可能性もあります。
その結果、バリューとカルチャーを混同して浸透に手間がかかり、運用の難易度が高まる点にも注意が必要です。

MVVとの使い分け

ここまでで説明したMVVCのメリット・デメリットを踏まえたうえで、MVVCとMVVの使い分けを考えましょう。
結論として、MVVとMVVCはどちらが優れているというものではなく、原則としてどちらを選択しても問題ありません。

重要なのは、定義した価値観が社内で浸透し、社員の意識と行動が変わっているかどうかです。
この状態が実現できているのであれば、MVVでもMVVCでも、フレームワークの違い自体は本質的な問題ではありません。

そのうえで、バリューだけではなく、カルチャーという社員視点の守るべきルールまで明確にしたいと感じる場合には、MVVCの導入を検討する価値があります。
概念が増えることによる複雑さや浸透の難しさといったデメリットを踏まえたうえで、それ以上にメリットが大きいと判断できる場合に選択すべき考え方です。

MVVCの企業事例

ここまでで、MVVCの基本的な知識について、深く理解することができたはずです。
本章では、MVVCを採用している企業事例を参照して、より具体的なイメージを身につけていきましょう。

特に、すでにご紹介した事例ではありますが、マネーフォワードはMVVCの代表的な企業です。
他の企業の事例ともあわせて、各社がどのような思いでMVVCを策定しているのか見ていきましょう。

マネーフォワード

マネーフォワードは、法人・個人のお金の課題を解決するサービスを提供するプラットフォームを提供している企業です。

MVVCに関して、日本で最も有名な企業と言えるかもしれません。
まさに王道のMVVCであり、バリューが企業目線で、カルチャーが社員目線で書かれていることがよく分かると思います。

また、この後の事例も同様ですが、覚えやすいようにキャッチーなメッセージ+詳細な説明文になっている点も、MVVC企業の特徴と言えるかもしれません。

M
ミッション:果たすべき使命
お金を前へ。
人生をもっと前へ。


「お金」は、人生においてツールでしかありません。
しかし「お金」とは、自身と家族の身を守るため、また夢を実現するために必要不可欠な存在でもあります。
私たちは「お金と前向きに向き合い、可能性を広げることができる」
サービスを提供することにより、ユーザーの人生を飛躍的に豊かにすることで、より良い社会創りに貢献していきます。
V
ビジョン:将来の理想的な姿
すべての人の、
「お金のプラットフォーム」になる。


オープンかつ公正な「お金のプラットフォーム」を構築すること、本質的なサービスを提供することにより、個人や法人すべての人のお金の課題を解決します。
V
バリュー:大切にしたい価値観
User Focus
私たちは、いかなる制約があったとしても、常にユーザーを見つめ続け、本質的な課題を理解し、ユーザーの期待や想像を超えた価値を提供します。

Tech & Design
私たちは、テクノロジーとデザインこそが、世界を大きく変えることができると信じています。
テクノロジーとデザインの力を最大限に生かし、ユーザーに新しい価値を届け、社会を前に進めていきます。

Fairness
私たちは、ユーザー、社員、事業パートナー、株主、社会などのすべてのステークホルダーに対して、フェアに誠実に向き合い、オープンマインドであることを誓います。
C
カルチャー:活動の土台になる文化
Speed
意思決定のスピードを上げ、最速で行動に移し、最速でやり遂げよう。

Professional
絶えず成長し、最高の結果を出すために、プロとして高い意識をもってやり抜こう。

Teamwork
One for all, All for one.の精神を大切に、ひとつのチームとなって目標を成し遂げよう。

Respect
感謝と尊敬を忘れずに、誰に対しても誠実であり続けよう。

Evolution
外部環境が常に変化していることを意識し、自分たちも変わり続け進化し続けよう。

Fun
仕事を楽しみ、成長を楽しみ、人生を楽しもう。

出所:同社HP

ウィズ総合事務所

ウィズ総合事務所は、税務顧問や経理代行サービス、オンライン税務相談を行っている福井県の会計事務所です。

マネーフォワードと同様、美しいMVVCになっています。
また、ミッションの中にある「福井県」というキーワードや、ビジョンを飛行機に照らして設定するなど、非常にユニークで魅力的な内容になっています。

M
ミッション:果たすべき使命
ビジネスの力で福井県から地方の未来を照らす

ITと交通網が発達した現代において「田舎だからできない」ことはほとんどない。本当は福井県に住みたいが、仕事がない、儲からない、給料が安いといった固定概念を、政治でもなく、ボランティアでもなく、「ビジネス」を通じて変えていく。1社でできることは限られているがクライアントの支援を通じ、総体として大きな力を生み出す。ひいては、福井県から地方創生の事例を全国に発信していく。
V
ビジョン:将来の理想的な姿
機長を支える最高の副操縦士になる

機長であるクライアントが自らの目的地にたどり着けるように、我々は副操縦士となって機長の補佐を行う。管制室から指示を出すコンサル業にはならない。自ら機体に乗り込み機長が望む最高のサポートを実行する。機長の判断が常に正しいとは限らない。時には厳しい進言もする。喜びも苦しみも共にし、クライアントの中長期的な成功に向かって伴走する。
V
バリュー:大切にしたい価値観
Client focus(with)
一人ひとりのクライアントの成功に注力し、その結果、クライアントや地域社会がより良くなることを目指します。クライアントの利益が第1にあり、その後に我々が利益を分けてもらう。この順番を大切にします。

Cool head warm heart(wisdom)
冷静な頭脳と温かい心を持ち、クライアントの長期的な発展に貢献できるように進んで持てる力を傾けます。現状に満足せず、絶えず実務能力と人間力の双方を向上させます。

Zero stop(wizard)
クライアントの歩みを止めないように、煩わしい手続き業務などを代行します。基本サービスの質を高め、正確に業務を実行すると共に、関係者との連携を通じてスピーディーに価値を届けます。クライアントの期待を超える魔法のようなサービスを目指します。
C
カルチャー:活動の土台になる文化
Intelligence(知性)
わからないことがあったら自分で調べよう。新しいことに興味をもち、常に学び続けよう。互いから学び、互いに教え合おう。

Passion(熱意)
クライアントのために何とかしようという気持ちを持とう。当事者意識を持ち、主体的に業務に臨もう。壁にぶち当たっても簡単にあきらめない粘り強さを持とう。クライアントも自分も納得するまで考え抜こう。

Proactive(行動力)
想っているだけでは伝わらない、行動に移そう。自分だけの知見にせず、いい情報も悪い情報も仲間と共有しよう。失敗を恐れずにとりあえずやってみる、新しいツールも手を止めず色々と触ってみよう。

Teamwork(チームワーク)
困ったときはお互い様、助け合いの精神を持とう。自分の得意なことは他人の苦手なことなので、進んで協力しよう。1人の力なんてたかがしれている、チーム一丸となって大きな課題を解決しよう。

Work life synergy(仕事とプライベートの両立)
生きがいと働きがいは両立し、互いに相乗効果を生む。仕事とプライベートの重心は人それぞれ、互いに認め合い尊重し合おう。

出所:同社HP

タスキー

タスキーは、ビジネスインフラ支援事業やスタートアップ支援事業、経営コンサルティング事業を手掛ける企業です。

こちらもシンプルで短い文章、そして同社ならではのオリジナリティを発揮したMVVCです。
これらの内容を見ただけで、この会社が何を大切にしているのか、どんな雰囲気の会社なのかが伝わってきます。

M
ミッション:果たすべき使命
人と人とをつなぎ
未来へタスキをつなぐ


わたしたちは、専門性を掛け合わせた仕組みづくりにより
企業と地域社会のインフラとなり、未来へのタスキリレーに貢献します。
V
ビジョン:将来の理想的な姿
LOCALから
新たな価値を


LOCALとは、「地方」だけではなく、「人や地域が持つ固有性、独自性」のことです。
わたしたちは、LOCALの強みが発揮される社会のために、挑戦する人や地域と伴走します。
V
バリュー:大切にしたい価値観
目的志向と目的思考
何事にも目的を掲げ向かっていくこと(目的志向)、目的に沿った行動になっているかを常に意識すること(目的思考)を大切にします。

未来最適
場当たり的な対応をせず、あるべき最適な未来から逆算して現在の行動を選択します。
また、クライアントにとっても未来最適となるよう伴走します。

主人公であれ
どんな時でもワクワクできる主人公のマインドをもって主体的に物事に取り組みます。
また、持続的な価値を提供するために、まず自分たちがワクワクできるかどうか、を大切にします。
C
カルチャー:活動の土台になる文化
It’s cool 真善美
タスキーは「さすが!」が飛び交う会社。誰に見られても恥ずかしくない、Coolな行動をしよう。

Pass & Go 連携
相手の受け取りやすいPassをしよう。パスしたら次のボールをもらうためにGo!

Try and error and try 挑戦
Try and errorで終わらない。次の”Try”に進むのがタスキー流。

Open & Flat 率直
Openな空間で、立場に囚われないFlatなコミュニケーション。

Grit やりきる
途中で投げ出さない、最後までやり切ろう!

Question yourself 自問
「ちょっと待てよ」と自分に問いかける姿勢を大切にしよう。

出所:同社HP

MVVCを策定する方法

それでは、MVVCを策定する際はどのように進めていけばよいのでしょうか。

まず重要なのは、なぜMVVCを策定するのかという目的を明確にすることです。
そもそも企業としてゴールや到達方法を定義する意味を考え、これらの知識を身につけ、MVVではなくMVVCを採用する理由なども整理しておく必要があるでしょう。

そのうえで、自社の現状や市場環境を分析したうえで、企業としての方向性を整理し、それをいくつかのキーワードに落とし込みます。
そして、策定したキーワードをもとにしてミッションで果たすべき使命を見極め、ビジョンによって将来の理想的な姿を具体化し、バリューによって会社目線での価値観を定義し、社員目線でのカルチャーも創り上げていきます。

以下は一般的なMVVの策定方法になります。
MVVCの場合は、カルチャーに関する学習や検討も必要になり、その際は社員との徹底的な対話が必要になります。

MVVCの策定方法に関して、詳しい内容はこちらの記事で解説しています。
記事はMVVに関する記述ですが、MVVCと読み替えてご覧ください。

MVVCを浸透させる方法

ここで注意していただきたいのは、MVVCは策定して終わりではないという点です。
つまり、MVVCが社内に浸透して、社員の意識・行動を変えてこそ意味があるということを意識しておかなければいけません。

そのため、MVVCを策定した後は、浸透活動に取り組んでいく必要があります。
終わりがなく、非常に根気のいる取り組みではありますが、MVVCを絵に描いた餅にしないためにも全力で取り組みましょう。

MVVCを浸透させる方法(代表事例10選)
徹底した経営陣のコミットメント
MVVCアワードの開催
クリエイティブ制作・配布
MVVC研修
全社員を巻き込んだMVVC策定
個人MVVCの策定
MVVCの1on1実施
採用・評価制度への落とし込み
浸透状況のモニタリング・改善
MVVC浸透組織の設置

MVVCの浸透方法に関して、詳しい内容はこちらの記事で解説しています。
記事はMVVに関する記述ですが、MVVCと読み替えてご覧ください。

MVVCに関するよくある質問

ここまでで、MVVCの基本的な考え方や活用方法について理解できたはずです。

一方で、実際に導入や運用を検討する段階になると、バリューとカルチャーの違いや、MVVとの関係性、他のフレームワークとの違いなど、さまざまな疑問が生まれてくるはずです。

本章では、MVVCに関して特によく寄せられる質問について整理しました。
本記事の集大成として、自社にとって最適なかたちでMVVCを活用するための参考にしてください。

バリューとカルチャーの違いは?

バリューとカルチャーの違いは、誰が定義するルールかという点にあります。

バリューは、企業としてのゴールを達成するために守るべきルールとして、会社から提示されるものです。
一方でカルチャーは、同じくゴールに向かうためのルールではありますが、社員一人ひとりが「どうあり続けたいか」を自分の言葉で解釈して体現していくものです。

バリューだけでは、理想的ではあるものの現場の実感と乖離してしまう可能性があります。
しかしカルチャーが加わることで、社員の思いが反映された実態に即した価値観が形成されます。

両者がそろうことで、企業として大切にすることと、社員として大切にすることが共存し、組織としての一体感が生まれます。

カルチャーを作るべき理由は?

カルチャーを作るべき理由は、バリューだけでは社員の行動を変えることが難しいケースがあるためです。

会社から提示されたルールは理解できても、それを自分事として捉えられなければ、実際の行動にはつながりません。
その結果、掲げている価値観と現場の動きにズレが生じ、企業のゴールが達成されない可能性があります。

カルチャーは、社員一人ひとりが自分の言葉で価値観を解釈し、日々の行動として積み重ねていくものです。
このプロセスを経ることで、価値観が会社から押し付けられた言葉ではなく、社員が納得した言葉として機能します。

MVVだけでは不十分?

MVVだけで不十分かどうかは、企業の状態によって異なります。
重要なことはMVVCという言葉を使用することではなく、企業のゴールと到達方法を社内に浸透させ、社員の意識・行動を変えることにあります。

MVVだけで社員の意識や行動が変えられるのであれば、あるいはビジョンを社員が納得できるかたちで策定できれば、それだけで十分でしょう。
その場合、あえてMVVCに拡張する必要はありません。

一方で、バリューが掲げられているにもかかわらず、現場で実践されていない、もしくは共感されていない場合には、カルチャーを取り入れることを検討してもいいかもしれません。

MVVC以外のフレームワークは?

MVVC以外にも、企業の方向性や価値観を整理するためのフレームワークはいくつか存在します。
重要なのはフレームワークの名称にこだわるのではなく、自社にとって最も納得感があり、実際の行動につながるかたちで設計することです。

代表的なものとしては、ミッション・ビジョン・バリューにパーパスを加えたPMVVや、ビジョン・ミッション・バリューの順で整理するVMV、パーパスとバリューのみを組み合わせたシンプルなPVなどがあります。

これらはどれも、企業としてのゴールや価値観を明確にするための考え方であり、本質的な目的は共通しています。
違いは、どの概念を重視するかといった点にしかありません。

パーパスとは?

パーパスとは、企業の存在意義を示す概念です。
ミッションと似ていますが、ミッションが自社を中心に考えた企業のゴールを示すのに対し、パーパスは社会との関係性を中心に考えた企業のゴールです。

近年は、社会的貢献や持続可能性が重視される中で、パーパスを定める企業も増えています。
しかしながら、パーパスを使うこと自体が目的ではないため、言葉にこだわりすぎる必要はありません。

まとめ|社員と一緒に作り上げるカルチャー

本記事では、MVVCの基本的な意味から、MVVとの違い、企業事例、そして策定・浸透の方法までを解説してきました。

MVVCの本質は、バリューという会社から提示されるルールに加え、カルチャーという社員自身が作り上げるルールを重ねる点にあります。
この2つがそろうことで、企業としての意思と、社員一人ひとりの納得感が接続され、組織としての推進力が大きく高まります。

一方で、MVVCはすべての企業にとって必須の考え方ではありません。
MVVだけで十分に価値観が浸透し、社員の意識や行動が変わっているのであれば、それで問題はありません。

MVVCに共感できた方は、本記事を参考にして企業のゴールと到達方法を検討していきましょう。
重要なのはフレームワークの名称ではなく、企業のゴールと到達方法が社内に浸透し、実際の行動につながっているかどうかであることは忘れないでください。

MVVやパーパスの言語化や社内展開にお悩みであれば、わたしたち「Business Jungle MVV・パーパス策定」がお手伝いできるかもしれません。外資戦略コンサルやデザイナー出身者を含む多様な専門チームが、あなたの会社らしいMVV・パーパスを共にかたちにします。

MVV・パーパスの策定・浸透はこちら⇒ Business Jungle MVV・パーパス策定

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